2001年6月8日発行


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メール・ニュース「CruiseMail〜クルーズメール〜」
毎週火・金曜日発行(休日休刊) 
発行:海事プレス社クルーズ編集部
NO.19 6月8日(金)発行
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 ファックス:03−3597−0860 メールアドレス:cct@ytk.co.jp  担当:菊池

=目次=
[NEWS]
★P&Oプリンセス、日本マーケットに強い関心
 ラトクリフCEO、現況と見通しなど語る
★カーニバルがハパックロイド買収の報道
 5億jの株売却益でグループ拡大
★ギャラクシーとインフィニティでプロペラ破損
セレブリティ、クルーズを相次ぎキャンセル
★スタークルーズ、安全訓練で欧州研究所と契約更新
★モナコ、大型客船用の浮体式防波堤を製作
★ポール・ゴーギャン、5日間のタヒチ・クルーズ販売
★ナイル川クルーズで神殿・遺跡巡り
★クルーズ旅行取消保険、個人むけ開発
東京海上火災、10月1日出発分から
★商船三井、人事異動

[COLUMN]
=プレゼントのお知らせ=
■雑誌「クルーズ」編集部便り■

[NEWS]
★P&Oプリンセス、日本マーケットに強い関心
ラトクリフCEO、現況と見通しなど語る

 P&Oプリンセス・クルーズのピーター・ラトクリフCEO(最高経営責任者)は5日長崎市内のホテルで本誌記者と会見し、三菱重工業長崎造船所で起工した11万3000トン型客船"ダイヤモンド・プリンセス"の特長や世界のクルーズマーケットの現況と見通 しなどについて語った。
この中で同氏は「日本発着のクルーズについてスタディはしているが、今のところ具体的な計画はない。ただ、日本のクルーズマーケットは大きな可能性があり、たいへん興味を持っている」と述べ、日本を含むアジアのクルーズマーケットに強い関心を示した。同社はプリンセス・クルーズの7万トン型客船リーガル・プリンセスを、昨年から日本へ寄港させるスケジュールを組んでいる。さらに来年2月には、10万9000トン型客船スター・プリンセスをシンガポールから始まる処女航海の際、日本に立ち寄らせるなどアジア・パシフィッククルーズに積極的な取り組みを見せている。
また、2003年7月引き渡し予定の"ダイヤモンド・プリンセス"の就航エリアについては「来年初めに決定する」とし、日本人客を乗せて日本を出航するかどうかに関しては「来年6月までに発表する」ことを明らかにした。ラトクリフ氏の発言概要は次のとおり。
(P&Oプリンセス・クルーズについて)
P&Oプリンセス・クルーズは現在、アメリカのプリンセス・クルーズ、英国のP&Oクルーズ、ドイツのシーツアーズ、そして豪州のP&Oクルーズ(オーストラリア)を軸に展開しており、エリアごとに各マーケットのニーズに合わせて開拓に取り組んでいる。
(世界のクルーズマーケットについて)
現在、北米のクルーズ人口は約700万人だが、5年後には1000万人に達するだろう。英国は現在の約75万人から5年後は2倍へ、ドイツは40万人から100万人以上になると予測している。米国経済の先行き不透明といった環境もあり、客船は供給過剰との見方もあるようだが、それに関してはまったく問題ないという認識だ。好不況はバケーションの取り方とはあまり関係がない。米国も、また世界的にもクルーズのマーケッ
トは成長し続けるだろう。
(アジアのクルーズマーケットについて)
大きな潜在需要があると見ている。スタークルーズが開拓しているマーケットは強固なものだが、クルーズがある程度浸透していることや経済力などを考えた場合、日本のマーケットは今後も伸びるだろうし、興味も持っている。日本発着クルーズについてはスタディを開始しているが、現段階で具体的な計画はない。来年初めに就航する "スター・プリンセス"(10万9000トン)は日本に寄港した後、ロサンゼルスを拠点に米西岸・メキシコとアラスカに就航する。その後は日本に寄港する計画はない。
("ダイヤモンド・プリンセス"について)
他社の超大型客船と異なるのは、大型客船でありながら小型客船のような雰囲気の中でクルーズを楽しめるということ。たとえば"ダイヤモンド・プリンセス"には3つのシアター、7つのレストランを配置するほか、その他のパブリックスペースもこぢんまりと数多く設ける。こうすることで、乗客はいつでも好きなものを、好きなときに食べたり見たりできるようになる。入り口に行列ができることもない。チョイスの幅が広いのが特長だ。プライベート・バルコニー付きのキャビンが多いのも、他社の大型客船とは異なる。一方、ガス・タービンや排煙低減型ディーゼルの搭載などにより、環境保護対策を十分に施しているのもこの船の特色。アラスカのジュノーに寄港した際には、陸上の発電施設から電力の供給を受けられるようになるため、停泊中の排煙もなくなる。そのほか、環境に配慮した設備、技術はいたるところに盛り込まれている。
P&Oプリンセス・クルーズも増収減益。売上高5億4,200万ドルと前年同期比4.5%増加したが、利益は1,800万ドルと60%減少した。

★カーニバルがハパックロイド買収の報道
5億jの株売却益でグループ拡大

 イギリス紙サンデー・テレグラフによると、世界最大の客船会社カーニバル・コーポレーションがドイツ船社ハパックロイドの買収を検討しているという。
 ハパックロイドは現在、主力の定期船部門、クルーズ部門、フォワーディング部門で構成。97年から観光・ホテル事業を主体とするプレサック・グループに参画している。クルーズ部門会社ハパックロイド・クルーズは、客船"オイローパ"をはじめ"コロンブス""ブレーメン""ハンゼアティック"を抱える。
 カーニバルによるハパックロイド買収の話しが出たのは、カーニバルが大手ツアーオペレーターのエアツアーズの株を売却したことがきっかけ。カーニバルは5月23日、保有株25%を1株2.84ポンドで売却し、3億5,000万ポンド(4億9,700万ドル)を取得した。同紙は、「株売却による資金により、欧州での地位 を確かなものとする」としている。
 カーニバルは、カーニバル・クルーズ・ライン、ホーランド・アメリカ・ライン(HAL)、コスタ・クルーズ、キュナード・ライン、シーボーン・クルーズ・ライ ン、ウィンドスター・クルーズで構成、客船45隻を運航している。カーニバルは客船会社であり、ハパックロイドを買収することになれば、クルーズ部門会社のハパックロイド・クルーズだけが対象となることが考えられる。

★ギャラクシーとインフィニティでプロペラ破損
セレブリティ、クルーズを相次ぎキャンセル

 ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)傘下の客船運航会社セレブリティ・クルーズは6日、"ギャラクシー"(7万7,000総トン)の右舷側プロペラを修理するため、15日間の北欧クルーズをキャンセルしたと発表した。また新造船"インフィニティ"(9万1,000総トン)でも左舷側プロペラに欠陥が認められ、2つのアラスカ・クルーズをキャンセルした。
 "ギャラクシー"は6月2〜15日の北欧クルーズに就航するため、アムステルダムを出港したが、右舷側プロペラの故障により、すぐに帰港。現在、ハンブルグ近くの造船所ブロム・アンド・フォス(B+V)のドライドックで修理中だ。セレブリティは乗客全員にクルーズ代金の返却、航空券、15日間クルーズのフリー・チケットを送付するという。
 同船は96年、メイヤー・ベルフト造船所(ドイツ)で竣工。可変ピッチプロペラ2軸。海外の報道によると、アムステルダムでダイバーが潜水し調査したところ、プロペラ4枚のうち1枚が曲がり、3枚にひっかき傷があったという。プロペラは4枚とも交換する。また"インフィニティ"では、ポッド型プロペラ・システム内のボール・ベアリングを交換する。今月8日と15日、バンクーバー発の2つのアラスカ・クルーズをキャンセルした。22日に再就航する予定。
セレブリティ・クルーズのリチャード・サッソー社長は「このタイプのベアリングは精密で、このような問題はめったにないことだ。修理はすぐに行うが、多くの乗客には申し訳ないことだ」と、コメントしている。
ミレニアム・シリーズ第2船の"インフィニティ"は今年2月、アトランティック造船所(フランス)で完工したばかり。セレブリティの発表では、8日出発だった乗客には、フリーの8日間クルーズ・チケット(有効期限は来年11月30日)を送り、15日出発の乗客には50%ディスカウントの同じチケットを送るという。なお海外紙によると、同船は処女航海時、船尾部分に異常が認められたため出港が遅れたことがあるという。

★スタークルーズ、安全訓練で欧州研究所と契約更新

 スタークルーズは、同社のトレーニング・センター「スタークルーズ・シップ・シミュレーター」(SCSS)とデンマーク海事研究所(DMI)との契約を更新した。
 SCSSとDMIは1996年以来、安全訓練に関し提携している。今回の契約には、新しく船上訓練なども盛り込んでいる。スタークルーズCOO(最高執行責任者)のチョン・チー・タ氏は「安全はすべての優先事項であって、SCSSはスタークルーズとノルウェージャン・クルーズ・ライン(NCL)の船長やクルーを訓練している」とコメントしている。

★モナコ、大型客船用の浮体式防波堤を製作

 モナコ公国は、ラ・コンダミーヌ港を拡張するため、超大型の浮体式防波堤(長さ352×幅28メートル)を設置する工事を進めている。大型客船の停泊を目的としている。工事総額は2億4,400万ユーロ(約250億円)。
 拡張工事の全体像は、埋立8,000平方メートルとあわせて行われている。浮体式防波堤は16万3,000トン、空母"シャルル・ドゴール"の約4倍の重量 だという。灯台を設置する北端の上部構造物には、将来、駅と道路を整備。構造内部には400台分の収容能力を持つ駐車場を整備する。
 現在、スペイン南部のアンダルシア州アルへシラスで建造中。同地は以前、造船所建設予定地だったという。来年完成の予定。

★ポール・ゴーギャン、5日間のタヒチ・クルーズ販売

ラディソン・セブンシーズ・クルーズは、 "ポール・ゴーギャン"を利用した4泊5日のタヒチ・クルーズを販売している。日本の若い旅行者に人気の同船のクルーズは、従来7泊8日コース。しかし日本からフライ・アンド・クルーズを行うと、実質10日間必要になるため、日本人にもより利用しやすいプランを設定した。日本人対象のため数に限りがあるという。
4泊5日クルーズの日程は次のとおり。
火曜:ボラボラ島(午前9時乗船、船中泊)
水曜:ボラボラ島(18時出港)
木曜:モーレア島(12時入港、船中泊)
金曜:モーレア島(18時出港)
   パペーテ (21時入港、船中泊)
土曜:パペーテ (午前下船)
 クルーズ代金は、カテゴリーB(バルコニー付)2,969ドル、C(同)2,340ドル、D(海側四角窓)1,940ドル、E(同)1,769ドル、F(海側丸窓)1,483ドル。ポートチャージは1人85ドル、1人部屋追加代金はカテゴリーBおよびCは200%、D、E、Fは600ドル。
 問い合わせは、クルーズバケーション(電話03-5255-5261)まで。
URL : http://cruise-vacations.co.jp

★ナイル川クルーズで神殿・遺跡巡り

 人気のリバークルーズで、エジプトの神殿・遺跡を巡るナイル川クルーズに注目が集まっている。
ナイル川上流のナセル湖周遊を含むアスワン/アブシンベル・クルーズでは、ラムセス2世像など巨大像が並ぶアブシンベル神殿を訪れる。同クルーズでは、神殿のすぐ近くで船を降りることができるため、涼しくて観光客も少ない朝の時間帯に、神殿をゆっくり見ることができる。クルーズ代金は下りが3泊4日(558ドルから)で毎金曜出発、上りは4泊5日(688
ドルから)で毎月曜出発。問い合わせは、クルーズバケーション(電話03-5255-5261)まで。
URL : http://cruise-vacations.co.jp

★クルーズ旅行取消保険、個人むけ開発
東京海上火災、10月1日出発分から

 東京海上火災保険は、個人向けクルーズ旅行キャンセル保険を初めて開発した。すでに金融庁の認可を取得済みだが、旅行業約款の変更を伴うため、今後は国土交通省 に申請、認可を受ける。10月1日出発分から販売したいという。
 同社が開発したのは「クルーズ旅行取消費用担保特約」。国土交通省は昨年10月、フライ&クルーズのキャンセル料金を、欧米並みに前倒し緩和することとした。同社は海外旅行傷害保険のうち、クルーズ旅行に関するキャンセル保険の特約を変更し、一般 のユーザーが利用しやすい形態を開発。今後は料金など詳細を取り決めた商品開発を行う。なお特約は、旅行代理店のカウンターでの説明が義務付けられている。
 開発したキャンセル保険の支払い対象は、次の7項目。
1.被保険者または被保険者の配偶者・3等親以内の親族が死亡・既得となった場合。
2.被保険者または被保険者の配偶者・2親など以内の親族が入院した場合。(被保険
者の入院については3日以上、被保険者の配偶者・親族については7日以上の継続した入院が対象となる)
3.被保険者の住居または家財が、火災・落雷・破裂・爆発・風災・水災・雪災・他物の衝突によって損害をこうむり、その損害額が100万円以上の場合。
4.被保険者が裁判所の呼び出しにより、訴訟などの昇任または鑑定人として裁判所に出頭する場合。
5.被保険者が傷害または疾病を直接の原因として医師の治療を受け、医師の指示により出国を中止した場合。
6.被保険者に対して、災害対策基本法第60条または第61条に基づく避難の指示などが公的機関から出された場合。
7.被保険者の同室予約者が、上記@〜Dにおいて「被保険者」を「同室予約者」と読み替えたものに該当した場合。(同室予約者とは、被保険者と同一の船舶を利用する旅行に参加予約し、かつ被保険者と同一の船舶内の客室に宿泊予約している者を指す)
 このうち、医師の判断により旅行に参加できない場合のDと、同室者が参加できない場合のFが新しい項目。
 フライ&クルーズのキャンセル保険はこれまで、三井海上火災保険が旅行業者用に販売しており、東京海上は個人用として保険を開発した。

★商船三井、人事異動

(6月27日)
▼関連事業部フェリー・客船室長 山本竹彦(関連事業部副部長兼関連事業部フェリー・客船室長)
▼ダイヤモンドフェリー取締役 宇那手計(MITSUI O.S.K. LINES副社長)

[COLUMN]
世界中でどんどん客船が建造されているが、供給過剰にならないのかとの質問に「まったく問題ない」と話すのはP&Oプリンセス・クルーズのピーター・ラトクリフCEO。世界的にクルーズ人口はまだまだ伸びるという強気の見通 しに立っての発言だ。「米国ではクルーズは旅行形態としては一般的で、消費者は"どのクルーズ会社を選ぶのか"というレベルにある。一方、英国、ドイツは著しくマーケットが拡大しているとはいえ、消費者はまだ"なぜクルーズに行くのか"という意識レベル」と分析する。日本のマーケットについては「これから成長していくだろう。興味もある」と社交辞令以上の興味の示しようだ。ラトクリフ氏流に言えば日本はまだ"クルーズって、いったいなに?"というレベル。そんなマーケットに今後どうアプローチしてくるのか、大いに気になるところ。

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