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メール・ニュース「CruiseMail〜クルーズメール〜」
毎週火・金曜日発行(休日休刊)
発行:海事プレス社クルーズ編集部
No.156 10月25日(金)発行
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=目次=
[FOCUS−Diamond Princess & P&O Princess Cruises]
★ダイヤモンド・プリンセス、5デッキ以上を切り離し
★ダイヤモンドの火災、“ウェーブ”前で救われる
プリンセスのヒッキー氏が本紙記者と会見
★P&Oプリンセス第3四半期、増収増益
[NEWS]
★RCCL第3四半期、増収増益
★にっぽん丸、「サライ大賞」受賞
★蘇州號が1,000航海、大阪と上海で記念式典
★今年第一回のクルーズ文化講演会に282人が参加
阿刀田高氏と西丸與一氏の軽妙トークを楽しむ
[EXHIBITION]
★ トリイミコ展「MIKO’ZOO〜美子的動物園〜」
[好評連載/週刊クルーズメール・エッセイ]
■雑誌「クルーズ」編集部便り■
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[FOCUS−Diamond Princess]
★ダイヤモンド・プリンセス、5デッキ以上を切り離し
三菱重工・長崎造船所は25日、香焼での工事再開方針を明らかにした。5デッキ以上の焼失部分について、船体部分から切り離し、スクラップにした上で、新しいブロックを取り付けるとの方針で臨む姿勢を示した。
年内に焼失部分を取り外し、新たに船主部分のブロックを製作するというものだが、「サファイア・プリンセスのブロックなどを流用せず、新しいブロックを製作する」としており、仕事の進め方の調整に入っている。
★P&Oプリンセス第3四半期、増収増益
P&Oプリンセス・クルーズ(POP)は24日、今年第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。売上高は前年同期の7億7600万ドルから約6%増の8億600万ドル、純利益は前年同期比7%増の1億7,490万ドルと増収増益となった。
米同時テロの影響を受けた2001年に比べ、乗船率は100%を超えて稼働率も12%上がった。また今年6月にプリンセス・クルーズのクラウン・プリンセスがドイツ人向けマーケットのアローザ・クルーズに移籍したが、今年2月に就航したプリンセス船隊最大のスター・プリンセスが埋めた形になった。
2003年に就航する予定だったダイヤモンド・プリンセスの就航が延期されたことにより、来年19%見込まれていた同グループのキャパシティーの伸びが、4%まで下がることになった。しかし同船が抜けたことによるイールドの減少は全体の0.5%以下だという。
<Interview>
★ダイヤモンドの火災、“ウェーブ”前で救われる
プリンセスのヒッキー氏が本紙記者と会見
プリンセス・クルーズのインターナショナル・セールス&マーケティング担当マネージャーのトレイ・ヒッキー氏は24日本紙記者と会見し、ダイヤモンド・プリンセス火災事故の影響などについて語った。
この中でヒッキー氏は「主力の米国マーケットでは毎年、11月から翌年1月までの3カ月を“ウェーブ”と呼び、年間予約の約6割が集中する時期となっている。幸い事故はその前に起きたので、大きなダメージには至らなかった」と説明。
「来年のアラスカ・インサイドパッセージ・クルーズには、ダイヤモンド・プリンセスの他に、ほぼ同型で、日程的にも1日違いでシアトルに発着するスター・プリンセスが同じ航路に就航するスケジュールだったので、すでにダイヤモンドに申し込んでいた顧客のスターへのシフトもスムーズにできた」と語った。
また、ダイヤモンドの2004年2月末までのクルーズをキャンセルしたことについて同氏は「日本で建造中の船であり、しかも完成後はアジア・太平洋に就航を予定していただけに、この地域の人々の関心も高く、事故も大きなニュースとなった。ただ、年間約80万人を乗せているプリンセス・クルーズにとって、ダイヤモンドの不稼動による乗客数のマイナスは、見込んでいた数字の1割にも満たないだろう。影響が少ないとは決して言えないが、深刻なダメージではない」との考えを示した。
プリンセスはダイヤモンドのクルーズ・キャンセルに関連して、2003年9月27日〜2004年2月28日に実施予定だったメキシカンリビエラ・クルーズの参加予約者に、全額を返金するとともに、他のプリンセスのクルーズに乗船した場合は25ドルのオンボード・クレジットを付与する、と発表している。
一方、アジア地域のクルーズ・マーケットについて「伸び率は米国を大きく凌いでおり、前年比で2倍以上の人数を送り込んでいる。こうした動きを見て、2003年も超大型客船のスター・プリンセスを極東に配船することになった。アジア・マーケットの伸長ぶりを示す象徴的な動きとしては、今年のスター・プリンセスの好調ぶりが上げられる。シンガポール/ロサンゼルスの26日間イノーギュラル・クルーズは当初、米国人を中心にオーバーブッキングするほどの人気だったが、昨年9月のテロ以降キャンセルが相次ぎ、50%まで予約者が減ってしまった。しかし、その後アジア地区でのセールスを強化した結果、12日間のシンガポール/大阪12日間だけで1300人の予約を獲得できた。しかも、これはアジア地区だけの予約で達成できたもので、当初予定していた26日間クルーズと比較してイールドが高いという好結果をもたらした。アジアはこれからもまだまだ伸びるマーケットであると確信している」と語った。
ヒッキー氏が担当するインターナショナル部門は、北米マーケットを除く全世界が対象。アジア地区からの集客数は明らかでないが、シェアは英国に次ぐ売上規模。インターナショナルの売上は、全体の約8%を占めている。同氏によれば、プリンセスは2004年まで北米以外のシェアを15%まで伸ばす目標を設定しているという。
[NEWS]
★RCCL第3四半期、増収増益
ロイヤル・カリビアン・クルーズ・リミテッド(RCCL)は23日、今年第3四半期の決算を発表した。売上高は前年の9億4070万ドルを9.4%上回る10億ドル、純利益は前年同期比20%増の1億9350万ドルとなった。純利益は前年の1億5920万ドルを大幅に上回る1億9350万ドル、18%増となった。
これは9月に起きた米同時多発テロの影響から持ち直したこと、客室のキャパシティーが約16%増加したことが増収の起因となったと見られている。
★にっぽん丸、「サライ大賞」受賞
商船三井客船のにっぽん丸ウエルネスクルーズがこのたび、小学館発行の雑誌「サライ」が主催する第1回サライ大賞「サービス・その他部門賞」を受賞した。
サライ大賞は、同誌で掲載された中から読者投票によって熟年世代を対象に価値のあるサービスや商品を選定、表彰するもの。
にっぽん丸ウエルネスクルーズでは、クルージングと健康や医療のカウンセリングを組み合わせたツアーで、さまざまなプログラムをと通じて船上で健康に関する情報を体得できるという点で、評価された。サライ大賞にはそのほか、「年齢に優しい部門」、「身体に優しい部門」などがあり、その中から大賞と個人賞が選ばれた。
(乗船レポートは11月27日発売の「クルーズ」1月号に掲載)
★蘇州號が1,000航海、大阪と上海で記念式典
上海フェリーの蘇州號が18日大阪発の便で、1,000航海目となることを記念し、大阪と上海でそれぞれ記念式典が開催された。同船は1993年1月の就航以来、無事故で1,000航海を達成した。
大阪では17日、大阪港国際フェリーターミナルで開催され、関係者が多数出席した。18日発の1,000航海目の便は、鹿児島県志布志高校がチャーターした。生徒約200人が修学旅行で、19日志布志港で乗船した。同船は大阪/上海間に就航しているが、年に5、6回志布志港に寄港している。
同船は20日午後3時半、上海港に入港。国際フェリーターミナルで歓迎式典が盛大に開かれた。ターミナルでは、獅子舞、ブラスバンドなどにより1,000航海目の入港を祝った。日中の関係者も出迎え、下船した志布志高校の代表にも花束が贈られた。
また、上海市内のホテル(遠洋賓館)では蘇州號1,000航海記念と同船の中国側船社、上海国際輪渡有限公司設立10周年のパーティーが開催され、関係者300人が出席した。パーティーは、歌手の孫美娜さんや漫才師など登場し、にぎやかなムードに包まれた。
★今年第一回のクルーズ文化講演会に282人が参加
阿刀田高氏と西丸與一氏の軽妙トークを楽しむ
今年度第1回、通算18回目にあたるクルーズ文化講演会(日本外航客船協会主催、後援北九州市、北九州港振興協会)は、11月24日門司港に停泊中のぱしふぃっく びいなす船上で開催され、合計282人に及ぶ参加者が訪れるなど、過去最高の盛り上がりを見せた。
この日の講演会には、直木賞作家で、現在直木賞の選考委員も務める阿刀田高氏と、やはり作家で、現在は、ぱしふぃっく びいなすのシップドクターである西丸與一氏の対談の形で行われた。
地中海やヨーロッパ文明での著作も多い阿刀田氏は、これまでにも外国のクルーズ客船などに乗船した経験があるほか、今回、横浜から門司までの「松本清張没後10周年クルーズ」にも講師としてぱしふぃっく びいなすに乗船したものもの。講演会では「世界一周とは、北極点でぐるっと回っても一周」「全経線を回ることと、赤道上の距離よりも長く航海することを条件としたい」などと、持論を軽妙なトークで話したほか、西丸ドクターとの間でも「船上で亡くなったらどうするのか」といった話を、推理小説家らしく、突っ込んで聞き取るなど、笑いと拍手に満ちたトークショーとなった。
この日の文化講演会には、北九州市が市報にカラーのチラシを差し込み、さらに市内に大型のポスターを掲示するなど、積極的なPR活動を展開したこともあって、800人を上回る多数の参加希望がよせられ、クルーズとぱしふぃっくびいなすの存在を地元に印象づけるイベントになった。参加者からも「大変楽しい会だった」「クルーズを販売する旅行会社のリストは参考になった」「今度、客船に乗ってみようと思っている」などの積極的な意見が聞かれた。
クルーズ文化講演会は、さらに12月16日に日立港のにっぽん丸、23日に鹿児島港の飛鳥船上にタレントの前田武彦氏を招いて、開催する予定。
[EXHIBITION]
★ トリイミコ展「MIKO’ZOO〜美子的動物園〜」
雑誌『クルーズ』に好評連載中の、米山公啓氏によるエッセイ「クルーズを診る」のイラストでおなじみのイラストレーター、トリイミコさんが28日(月)より個展を開催する。紙粘土や布などを使い、ほのぼのした雰囲気の人間や動物の立体を展示する。
日時:10月28日(月)〜11月2日(土) 11時〜19時(最終日は17時まで)
場所:Coffee & Gallery ゑいじう (東京都新宿区荒木町22−38 TEL 03-3356-0098)
都営新宿線「曙橋」A1または丸の内線「四谷三丁目」出口2より
トリイミコさんホームページ http://www.asahi-net.or.jp/~ym5y-tri
■■■■■■■■好評連載/週刊クルーズメール・エッセイVol.29■■■■■■■■■■
◆ニュースというのは、難しいもので、三菱重工がダイヤモンド・プリンセスを「香焼工場に移して修理する」という話を聞いた時、筆者は、ほっと安心感を覚えたのに、旅行会社関係者は、「焼けたものが香るなんていやな名前ですな。焼香の逆じゃないですか」とおっしゃる。たしかに「香焼」という文字面は、火災にあった客船を修復する工場の名前としては、相応しくないかもしれない、と苦笑してしまった。
◆造船業を少しでも知る人にとって「香焼」という名前は、それだけで安心してしまうような日本造船業の隆盛を象徴する名前である。長さ990mと、船の大きさだけから言えば、100万重量トンタンカーだって建造できる巨大なドックを持ち、オイルショック以前には、VLCC(べリー・ラージ・クルードオイル・キャリアー)やULCC(ウルトラ・ラージ・クルードオイル・キャリアー)と呼ばれる巨大タンカーを次々と世に送り出した。
◆三菱重工長崎造船所はこの香焼と、戦艦「武蔵」を造った日本近代造船業発祥の地とも言える立神の2工場があり、今でも客船や護衛艦は立神で、LNG船や大型タンカーは香焼で建造する体制を組んでいる。いわば造船部門の主力工場は、香焼に移っていると言っても良い。香焼には、巨大な修繕ドックもあり、大型タンカーを建造してきた船体の工作能力、製造能力は今でも日本一の力がある。
◆三菱がこの火災事故を起こしたとき、燃え上がったテレビ映像を見て受ける残酷な印象よりは、「意外に早く修復出来るかも知れない」と書いたのは、この香焼を含む長崎造船所の底力を確信していたからであった。
◆ダイヤモンド・プリンセスの焼け爛れた様子を、長崎市のど真ん中とも言える立神の岸壁に、いつまでも係留しておくのは、見るに忍びない。あの光景を見れば、「クルーズ」誌の読者ならずとも、投書やメール投稿したくもなる。悲しみの心はいつまでも消えることはないであろう。
◆香焼工場には、このところ全く取材に行っていないので、うろ覚えでしかないが、陸路以外に、立神からの通船でも行けるし、長崎を出てゆく船からも、ゴライアスクレーンや、岸壁の船を見ることが出来たと思う。とはいえ、ここはしばらくは、香焼に大きな天幕でも張って、しっかりと建造してもらいたいものである。
◆次に私たちがダイヤモンド・プリンセスに再会する時には、まるで淑女のように……。そんな劇的な再デビューに期待している。(若勢)
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「どうなるかはわかりませんが、期限の11月21日までにRCIとの話がまとまらなければ、あとは株主の投票で決まります」とP&OプリンセスとRCI、カーニバルをめぐる合併の動きについて話すのは来日中のトレイ・ヒッキーさん(プリンセス・クルーズのインターナショナル・セールス&マーケティング担当マネージャー)。立場もあるのだろう、これに関しては多くを語りたがらない様子のヒッキーさんだが、「POPの株を1株でも持っていれば、投票の権利があります。ぜひお買いになられては」と冗談まじりですすめる。クルーズ史上始まって以来の“大イベント”に参加してみるというのも、案外興奮するかも。その気のある人はひとつがんばってみては……。(U)
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