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HOME > 特集INDEX > 創業175周年特別企画 伝説の船会社、キュナード
今年、創業175周年を迎えるキュナード・ライン
キュナードの船は
なぜ日本人に愛されるのか
キュナードの船が来航するたびに多くの日本人が見学に集まる。
船が代替わりしても、「女王の船」を愛する 日本人のDNAは変わらない。

駅を下りて横浜大さん橋に向かうと、人また人。こんな大勢の人でごったがえず大さん橋は見たことがない。前に進むのがやっとだ。

昨年2014年3月14日。「クイーン・エリザベス」の横浜初寄港をひと目見ようと、約6万人が訪れたときだった。初老の男性が孫の手を引きながらターミナルの上の広場に上っていく。「おじいちゃんとおばあちゃんはね、25年前にこの船の先代が横浜に来たときに、中で食事をしたんだよ」。そんな説明をしているかどうかわからないが、孫も巨大な客船の姿に目が釘付けである。

そして、2015年3月、クイーン・エリザベスは再び、世界一周クルーズの途上で、日本寄港を果たす。キュナード・ラインの船は、なぜこれほど日本人に愛されるのだろうか。

 

コース料理やホールでのダンスなど、クイーン・エリザベス2の華やかさに日本人はとりこに
 
コース料理やホールでのダンスなど、クイーン・エリザベス2の華やかさに日本人はとりこに
コース料理やホールでのダンスなど、クイーン・エリザベス2の華やかさに日本人はとりこに
● 世代を超えて愛される船

孫を連れてクイーン・エリザベスを見に来ていた男性は、2008年に引退した「クイーン・エリザベス2」に思いをはせていたのだろう。船型は違うが1975年に初の世界一周をし、横浜と神戸にも寄港した(この時は横浜に停泊した4日間で約52万人が大さん橋に船を見に来たという)。

その後、1989年には横浜博覧会のため、3月31日から6月3日までの約2カ月間、ホテルシップとして横浜港に停泊。その間、約18万人がクイーン・エリザベス2の船内に入り、フルコースのランチやダンスを楽しんだという。
海外旅行もまだ一般的でない上に、英国女王の名を冠し、世界をめぐっているこの客船はまさに「憧れの海外」だったことだろう。

船内も英国そのもの。制服に白い手袋をしたウエーターが笑顔で料理を運び、バーやダンスホールがにぎわう光景は、まるで映画のワンシーンだったに違いない。ちなみにホテルとしては2人1室で7万円(1人分)だったという。

その翌年の1990年には、東京港に3カ月、大阪港に2カ月半と、ほぼ半年間ホテルシップとして停泊していた。現役の客船が一つの国にこれだけ長く留まるのは珍しい。

見学に訪れる人々。女王の船への憧れは変わらない(2014年横浜)
見学に訪れる人々。女王の船への憧れは変わらない(2014年横浜)
● 憧れの女王船への愛着

2年続けてのホテルシップで一体どれだけの日本人がクイーン・エリザベス2を訪ねたり、見学に行ったことだろう。

紺の船体に赤い煙突のこの美しい船は、日本人にとっての「西洋」の象徴であり、「客船」は1週間ほどのレジャーでなく、「世界一周」をする船との印象を強く植え付けたに違いない。

宿泊した者はその体験を誇らしげに語り、この船の名は日本で一番有名になった。 以降、クイーン・エリザベス2は2008年に引退するまで、21回日本に寄港している。 レジャー客船として、日本船の「にっぽん丸」(1990年)や「飛鳥」(1991年)も就航し、飛鳥は1996年から世界一周を開始したが、年に一度訪れる「女王の船」への憧れは日本人にとって、また別のものだったかもしれない。

● 新しい女王たちの日本寄港

2008年3月、クイーン・エリザベス2は日本最後の寄港地、大阪港を去ったが、翌年には「クイーン・ヴィクトリア」(2007年就航)が長崎に、「クイーン・メリー2」(2004年就航)が横浜に初寄港を果たす。

そして、2010年に就航した「クイーン・エリザベス」も、4年後の2014年に鹿児島、横浜、神戸、長崎に初寄港したのだった。出そろった「3女王」はすべて日本に姿を現し、クイーン・エリザベスにいたっては、2014年から来年の2016年までは確実に日本寄港が続く予定だ。

新造船になっても「女王の船」は日本人の憧憬の的であり、親から子、孫へと、その「想い」は引き継がれていくことだろう。祖父に手を引かれた孫もいつか女王の船に乗る日が来るに違いない。

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