【今こそ乗りたい!多彩なフェリー】フェリーさんふらわあ「さんふらわあ基準」で安全、そして優雅なカジュアルクルーズ

●瀬戸内海でもカジュアルクルーズ

 

ところでSSQにはギャラリーサービスがある。これは商船三井グループの客船史を閲覧することができるサービスだ。別府航路で戦前の黄金時代を築いた大阪商船、それを引き継いで高度成長期に客船の栄光時代を演出した関西汽船。1970年代から大分〜神戸間で就航していたダイヤモンドフェリー。太平洋航路で高知や鹿児島に就航したブルーハイウェイラインそしてブルーハイウェイライン西日本。それぞれの会社が合併してできた「フェリーさんふらわあ」までの歩みを、当時のパンフレットや写真など貴重な史料でたどることができる。レストランそばの壁面にも史料の一部が展示されており、さながら「洋上さんふらわあ史料館」のようだ。

 

その歴史に新たな1ページが加わろうとしている。フェリーさんふらわあは、日本初のLNG燃料フェリーを別府航路向けに2隻建造する。船名は「さんふらわあ くれない」と「さんふらわあ むらさき」。その名は大阪〜別府航路で活躍した往年の名船に由来する。既存船の「さんふらわあ あいぼり」「さんふらわあ こばると」の代替として、2022年末から202 3年前半にかけて就航の予定だ。

 

太平洋航路のカジュアルクルーズに続き、瀬戸内海でもそれを満喫できる船が登場。同社は他にも、大阪〜別府航路に2隻、神戸〜大分航路に2隻を配船する。それらには特別仕様の「ハローキティルーム」などユニークな客室も。関西と九州を結ぶ船旅に、多彩な選択肢を提供している。今後もさんふらわあから目が離せない。

本四連絡橋をくぐるなど、橋の通過も楽しめる瀬戸内海航路
CRUISE GALLERY
本四連絡橋をくぐるなど、橋の通過も楽しめる瀬戸内海航路

SHIP DATA
船名:さんふらわあ さつま
※他に「さんふらわあ きりしま」「さんふらわあ ごーるど」「さんふらわあ ぱーる」「さんふらわあ あいぼり」「さんふらわあ こばると」を運航
総トン数:13,500トン
全長:192メートル/全幅:27メートル
航海速力:23ノット
旅客定員:709名
車両搭載:トラック121台/乗用車140台
問い合わせ先:フェリーさんふらわあ公式サイト
0120-56-3268(フリーダイヤル)

 

『CRUISE』2021年4月号に掲載
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