飛鳥ブランドを表現する、オリジナルグッズの舞台裏

飛鳥ブランドを表現する、オリジナルグッズの舞台裏
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2021.10.27
「香りでも魅了する飛鳥をつくりたい」
上品で華やかなフレグランス

●飛鳥Ⅱオリジナルフレグランス

船内ではアスカプラザで香りの演出をしている。このほかパブリックエリアのお手洗いや横浜港大さん橋のアスカラウンジでもオリジナルアロマを体感できる(現在、感染症対策のため、アスカラウンジは利用できません)。■飛鳥Ⅱオリジナル ルームフレグランス Ocean's Embrace/税込7,150円 ※船内ショップ、飛鳥クルーズ オンラインショップで販売
CRUISE GALLERY
船内ではアスカプラザで香りの演出をしている。このほかパブリックエリアのお手洗いや横浜港大さん橋のアスカラウンジでもオリジナルアロマを体感できる(現在、感染症対策のため、アスカラウンジは利用できません)。■飛鳥Ⅱオリジナル ルームフレグランス Ocean's Embrace/税込7,150円 ※船内ショップ、飛鳥クルーズ オンラインショップで販売
飛鳥Ⅱオリジナルアロマはヒノキの香りが懐かしさを、イランイランが華やかさを感じさせる
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飛鳥Ⅱオリジナルアロマはヒノキの香りが懐かしさを、イランイランが華やかさを感じさせる

 

飛鳥Ⅱの船内で感じられる心地よい香り。2020年から採用されたオリジナルフレグランスを担当したのは、ブランド戦略室(現在は広報・ブランド戦略チームに統合)の武田亜希子さん。2018年に創設されたばかりの部署で、「飛鳥クルーズのブランド価値を上げるために何を行うか」から始めた。

 

皆で話し合ううちに、五感の中で「嗅覚」だけは飛鳥Ⅱで提供していないことに気づいた。そこで「香りで飛鳥Ⅱの演出をしよう」と決まった。一流ホテルや百貨店のエントランスでも心地よいアロマが迎えてくれる例はある。感じた香りはその時の体験と強く結びつき、記憶される。「香りでも魅了する飛鳥をつくりたい。香りで船上でのことを思い出していただきたい。そう思ったんです」。

 

まずは既製品の中からイメージに合うものを選び、試験的に運用したところ、乗客やクルーからも思いのほか好評だった。こうしてオリジナルフレグランスの製作が始まる。

 

●直感が働いた、調香師の選定

 

今回のフレグランスを製作したアットアロマ社は、天然のアロマオイルを使った空間プロデュースを企画し、多くのホテルや商業施設などで採用された実績がある。化学物質でも似たような香りは再現できるが、消したあとの残り香が違うという。

 

「香りに抵抗感のある方が一定程度いらっしゃることは、当初から想定していました」と武田さん。社内には「食事のときにアロマの香りがすると気分がわるくなる」という声もあった。香りの演出をするアスカプラザはダイニングに隣接することから、「食事の時に香りが残らないのが大前提でした」。その点、天然のアロマは香りが残りにくい。既製品でのテスト段階からアットアロマ社の採用を決めた。

 

偶然にも、同社に元クルーが働いており、担当になってもらえたことも幸いした。飛鳥Ⅱのこともクルーズのこともよくわかっているので、スムーズにイメージを伝えることができた。

 

オリジナルフレグランスを作るには、まずアロマ空間デザイナー(調香師)を選ばなくてはならない。そこで、同社から推薦された中から、一人を選ぶことになった。

 

武田さんは一人のデザイナーが気になった。「どこか優しい雰囲気で、飛鳥のお客さまに愛されるスタッフに似ていたんです。話し合って一緒に作っていける印象も受けました」。

 

香りはとても感覚的なもの。決して正解はなく、人により感じ方は千差万別だ。だからこそ直感や相性が何よりも重要となる。武田さんは上司と相談し、そのデザイナーを採用することが決まった。

 

その後は「創作の幅を狭めたくない」とあまり注文はつけず、プロの力量を信じた。実際に船内を見てもらい、空間の広さや香りの出し方を検討。提案してもらった3つから2つに絞り、海陸社員の投票により、オリジナルフレグランスを決定した。

 

上品で華やかな印象の中に、懐かしさと和の心を感じさせるフローラルの香り。2020年春から運用を始めたオリジナルフレグランスは乗客からも好評だ。

 

「乗船した途端、『いい香りね』とおっしゃる方も多いです。この香りで下船してからも飛鳥Ⅱを思い出していただけたら、うれしいです」。

郵船クルーズ、武田亜希子さん
オリジナルフレグランスを担当した武田亜希子さん。現在は広報・ブランド戦略チームで、飛鳥ブランドの価値向上について「何が正解なんだろう」と考える日々
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郵船クルーズ、武田亜希子さん
オリジナルフレグランスを担当した武田亜希子さん。現在は広報・ブランド戦略チームで、飛鳥ブランドの価値向上について「何が正解なんだろう」と考える日々
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