飛鳥Ⅱで感じた安らぎ、見つけた新たな楽しみ

飛鳥Ⅱで感じた安らぎ、見つけた新たな楽しみ
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2021.08.27

●豪華なハイティー、最旬のマリトッツォも

 

2日目は、再びリドカフェでの朝食ビュッフェから。すべての料理が小皿に盛られ、ウエイターが取ってパーテーション越しに渡すスタイルは、飛沫防止の点からも万全だ。和食と洋食に加え、定番のオムレツやベジタブルカレー、フルーツのカッティングや色とりどりのサラダまで見栄えよく並んでいた。おかゆは薬味だけで10種類もあり、どれを食べるか、ずっと迷いっぱなしだった。朝の限定メニューにはいま話題のマリトッツォも。市販の商品よりもやや小さめなのがまたよく、味も納得のおいしさ。クリクリとした目がついたような見た目も、とてもかわいかった。

 

そして船内各所で提供されるドリンクも、一息つくときにぴったりだ。パームコートで提供された「グレープミントスカッシュ」は、グレープジュースとアールグレイを炭酸で割り、フレッシュミントを添えた紅茶カクテル。飲んだ時の爽快感が、暑い夏に最適のドリンクだった。さらに飛鳥Ⅱ名物のフレッシュなジェラートも、屋外デッキで夏の光を浴びた後にはつい手がのびる。

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愛らしい飛鳥Ⅱのマリトッツォ。ほかにもフレンチトーストなども頼める
見た目も華やかなビュッフェ。和洋のメニューがそろう
フルーツのカッティングも美しい。クルーがとりわけてくれる
見た目も味も爽やかなグレープミントスカッシュ

●美食をひたすら味わう楽しさ

 

今回からの新サービスとして「イブニング ハイティー」も加わった。1セット(2名分)1万3200円(税込)で、事前予約要。シャンパンに「ローラン・ペリエ ラ キュベ」のハーフボトルが付くほか、キャビア1瓶、紅茶は高級茶葉ブランド「TWG」で、見た目も味もまさに豪華絢爛。早速、予約も入ったと聞いた。客室のほか、パームコートやビスタラウンジでも味わうことができる。

 

このハイティーはもちろん、昨晩初登場した「アスカバル」、そして各種ドリンクやデザートなど、飛鳥Ⅱ船上には3食以外にもさまざまな美味の誘惑が待っている。しかもそれぞれが上質かつ気が利いた小ぶりなサイズだから、次々に試せるのだ。いったいここまでいくつのお皿を、そしていくつの食材を口にしたのだろう。美食の数々をただひたすら味わうだけでもクルーズに参加する意義は大きいのでは……満たされたお腹でそんなことを思った。

新サービスの「イブニング ハイティー」。客室での新たな楽しみが追加された
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新サービスの「イブニング ハイティー」。客室での新たな楽しみが追加された

●プールに絶景も楽しめる、夏クルーズの醍醐味

 

この日は終日航海。朝は相模湾から富士山を望み、その後、大島、新島、神津島、三宅島などを船上から眺めつつ、飛鳥Ⅱは伊豆諸島をゆっくりと南へと進んでいった。夏のクルーズらしく、プールで気持ちよさそうに泳ぐ人が多く見られた。クルーも常駐していたので、子連れも安心。浮き輪の貸し出しもあった。

 

午前中は晴れ、昼過ぎから空に雲が増え、一時は雨も降ったものの、御蔵島のそばを通過する時にはタイミングよく青空も見られた。白い海鳥が多く飛び交い、手つかずの自然と断崖絶壁、豊かな原生林が特長という御蔵島の絶景を眺める。

 

初日の晩にあった、伊豆諸島に関する講演を思い出した。今回は島に上陸することはないものの、講演では海からも見える島の見どころなどわかりやすく紹介され、「東京にこんなにも島があるのか」と新たな発見の連続だった。そして実際に眼前に次々と現れる島は、それぞれが違った景観だから、船上から眺めるだけで興味は尽きない。

緑に覆われた御蔵島。ここも東京だと思うと、不思議な感覚だ
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緑に覆われた御蔵島。ここも東京だと思うと、不思議な感覚だ

●充実の船内イベントと景色を見ながらの露天風呂

 

寄港のないクルーズだからこそ、船内ではイベントが目白押し。マジックのワークショップは手軽に実践できるマジックをその場で覚えることができ、飛鳥Ⅱで定番人気のプロダクションショーは「バック・トゥ・ジ・80’s」をテーマに、1980年代の洋楽が歌とダンスとともにステージで披露されて当時の気分がプレイバックした。ビンゴ大会では、飛鳥クルーズ30周年記念として「選べるクルーズ券」のプレゼントも。スロットマシーンとテーブルゲームが楽しめるカジノコーナー「モンテカルロ」や、サンゴ風パーツを使ってボールペンを作る教室なども、これまで通り健在だった。

 

いずれのイベントも参加前の検温と手指消毒は必須。参加者同士のソーシャルディスタンスを促すアナウンスもその都度でしっかりあった。

 

クルーズの疲れを癒す展望浴場「グランドスパ」は、ロッカーの使用数を制限しての営業。開放的な露天風呂から伊豆諸島の島々と壮大な大海原が眺められるのは、飛鳥Ⅱのシーニッククルーズならでは。まさにのぜいたくの極みだ。

 

船内で最後の食事となった昼食は、「飛鳥風 黒毛和牛すき焼き」。名残惜しい気持ちで食べ終えた後にデッキに上がると、陸がはっきりと見えてきた。そして14時、横浜港に帰港。船内放送でのアナウンスにより、下船口が密にならないよう、客室のエリアごとの順で下船が行われた。14時という下船時間も、船内でゆっくり荷造りができるうえ、帰路を急ぐ必要なく遠方からも参加しやすい。夕方の出港と合わせ、かなり良いものだと実感した。

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80年代を思い出す名曲の数々が披露されたステージ
ステージも好評だったキャラメルマシーンによるワークショップ。みなすぐにマジックができるように!
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