コロナ渦での地中海クルーズ乗船記【Vol.2コスタクルーズ船内のコロナ対策編】

コロナ渦での地中海クルーズ乗船記【Vol.2コスタクルーズ船内のコロナ対策編】
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2022.01.11
2021年はワクチン接種の開始により、2021年春あたりから、感染状況が落ち着いた国やエリアから客船の運航が再開した。
2021年秋に日本からコスタクルーズの「コスタ スメラルダ」地中海クルーズに参加した体験をレポートする。

写真・文=藤原暢子

●いざクルーズターミナルへ

 

コスタクルーズからは、メールや専用アプリで、バルセロナ港のターミナルに来る時間を12時と指定されていた。乗船のための検査はコスタクルーズが実施してくれる。

 

乗船前の抗原検査。6ブースほどあるので長く待つこともなく、結果も20分以内に出る
CRUISE GALLERY
乗船前の抗原検査。6ブースほどあるので長く待つこともなく、結果も20分以内に出る

 

ターミナル入り口で荷物を預け、検温、手荷物検査を受けた後、受付カウンターでパスポートや書類を出し、IDカード用の写真撮影をする。検温を除けば、ここまでは通常の乗船と変わらない。ターミナルに停泊している「コスタ スメラルダ」を眺め、久しぶりの海外クルーズに胸躍る。

 

その後、抗原検査のエリアに進む。ターミナルに来る時間を細かく設定しているため、混み合うことはほとんどない。6つほどのブースがあり、空いたブースに案内される。検査は綿棒を鼻から入れて粘膜をぬぐう、“鼻咽頭ぬぐい”。慣れてしまえば、唾液採取より楽で早い。検体はバックヤードに設置されたラボで検査に運ばれる。

検査番号の控えと座るエリアが書かれた番号をもらい、そのエリアで待機。座る椅子もひとつおき
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検査番号の控えと座るエリアが書かれた番号をもらい、そのエリアで待機。座る椅子もひとつおき

 

乗客は検査番号とグループ番号の札を渡され、その番号が掲げられている待合エリアに座って待つ。3~4グループが離れて待っていて、結果が出ると順番に番号が呼ばれる。若干の待ち時間のために、無料のドリンクがもらえるカウンタ―も設けてあってありがたい。

 

トータルで2~3時間の乗船手続きを予測していたが、検査結果は15~20分後に出て、あっという間に船内に案内された。この時期は乗客定員を約半分に抑えているとはいえ、乗客に待ち時間の負担をかけない努力はさすがだ。

 

●コロナ禍のクルーズは、どの港から乗るかも重要!?

 

前後してしまうが、同船は7泊で、バルセロナ(スペイン)~パルマ・デ・マヨルカ~航海日~メッシーナ(イタリア)~ローマ~サボナ~マルセイユ(フランス)を周遊する。同じ港なら、どの港でも乗下船ができる“インターポーティング”。特にコロナ禍では自分の国の港から客船に乗り、気軽に近隣の国や観光地をめぐれると人気だった。国内旅行的でありつつも、海外にも行けるのはヨーロッパ大陸の強みだ。

 

通常ならば船会社もインターポーティングのオペレーションに慣れているだろうが、各港で乗船前の抗原検査を行う船側はいかに大変かと思った。

 

今回、バルセロナ乗船を選んだのは日程の都合もあったが、港から空港の近さ、国内でも欧州内でも有数の観光地なので、帰国の際のPCRセンターが探しやすいという理由もあった。もし行き慣れている場所や言葉が通じやすい場所があるなら、そこから乗船するのがベターだ。

スペイン国内はもとより欧州からの観光客もかなり増えていたバルセロナ。PCRセンターもインターネットで日本から予約できた
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スペイン国内はもとより欧州からの観光客もかなり増えていたバルセロナ。PCRセンターもインターネットで日本から予約できた
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