コロナ渦での地中海クルーズ乗船記【Vol.2コスタクルーズ船内のコロナ対策編】
●コロナ禍での船内生活はいかに
最大乗客定員が約6,000人のコスタ スメラルダだが、この時期は乗客を約半分のほどに抑えていた。ということはほとんどの乗客がバルコニー付きの客室を利用していることになる。
船内で普通に歩く時はマスクを付けて、食事やバーで飲む時だけ外す。最上階の各所にあるデッキチェアでのんびりしたり、デッキ6は外に出て周囲をぐるりと一周できるので、そんな時はマスクも外せる。
ディナーの前後にシアターでショーがあるが、そこに入る時はIDカードを登録することで、誰が同じ空間に居たかの記録を取るので、万が一の時も安心だ。
乗船説明会の時に「1日1回、午後3時までに、パブリックルームの各所に置いてある、サーモグラフィーの体温計で熱を測ってください」と言われた。IDカードをかざしてから測るので自動的に船側が体調管理をしてくれる。
さらに、私が乗船した時は、「クルーズ中は乗客全員が3日に1回、抗原検査をする」というのが義務付けられていて、客室に「〇日の〇時に検査エリアへおいでください」という紙が届き、それを持って会場に行くと、待つことなく、鼻口腔ぬぐいの検査を受ける。陰性であれば特に連絡はない。
●寄港地に下船するには寄港地ツアー参加で
事前にもらった情報を読み飛ばしていたのか、今回は寄港地の下船は寄港地ツアーに参加した人のみという規則があった。乗客も観光地の人々も様子を見ながら慎重に……というところだろう。
イタリアの寄港地ツアーで美術館や食事が付くものは、陰性を証明する「グリーン・パス」が必要だった。チビタベッキアから、岩山の上にある人口約3,600人の中世都市チヴィタ・ディ・バーニョレージョを訪ね、帰りがけに地元料理のランチを食べて帰るという、新しいツアーに申し込んだら、その日程に合わせて抗原検査を船上で行い(無料)、3日間有効の「グリーン・パス」を発行してくれた。
クルーズ中、いろいろな寄港地で観光ができるように、寄港地ツアーもかなりディスカウントしており、クルーズを楽しんでもらおうという船側の姿勢が強く感じられた。