新船もデビュー!
世界一周を実現する、ピースボートの船旅とは

新船もデビュー! 世界一周を実現する、ピースボートの船旅とは
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2022.02.17
「世界一周」という響きに含まれたロマン。「いつか実現したい」と思う人も多いだろう。
そんな世界一周旅行のエキスパートであり、世界で最も多くの世界一周クルーズを行うのが、
ピースボートクルーズだ。体に楽で、そして移動時間も楽しめるクルーズは、世界一周という壮大な旅に
もってこいの旅のスタイルでもある。ピースボートの世界一周クルーズを紐といていこう。

文=金丸知好(航海作家)
100回近くの世界一周クルーズを実施

「世界一周の船旅」。見ただけ聞いただけで胸が躍る。そんなコピーが魅力的に誘いかけてくるポスターを、街角や飲食店などで見かけたという人は少なくないのではなかろうか。そして、その船旅の本当のすばらしさを知る人も、まだまだ多くないのかもしれない。

 

世界一周の船旅を実施するピースボートクルーズ。1990~91年に初めてギリシャ・ピレウス発着の世界一周クルーズを成功させると、1994年には日本発着(東京)の世界一周に乗り出した。それは企画発表と同時に申し込みが殺到し、別の客船を急きょ追加チャーターしなければならないほど人気が過熱。過去に前例のない2隻による世界一周クルーズとなった。

 

その後、ピースボートクルーズは「国際交流の船旅」を掲げ、世界一周をシリーズ化。毎年常に地球をめぐる、日本はおろか世界でも類を見ない「世界一周クルーズ」にほぼ特化したクルーズオペレーターとなる。以来、100回近くにのぼる世界一周を行い、のべ8万人(※)が参加。地球上の200以上の港を訪問し、世界で最も世界一周クルーズの経験と実績の豊富さを誇る。

 

(※)世界一周クルーズ以外のショートまたはミドルクルーズも含む

イースター島も一生に一度は訪れたい地だ
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イースター島も一生に一度は訪れたい地だ
クルーズの利点が最大限に生かせる世界一周

近年、日本でもクルーズ乗船経験者の数は増加している。クルーズが人気なのはなぜだろう。ひとことで言えば、とにかく楽だから。ここでは筆者がピースボートクルーズで世界一周したときの経験を交えながら、その気軽さを紹介していきたい。

 

地球の外周はおよそ4万キロメートル。人間の徒歩だと5000日近く(さすがに歩く人はほとんどいないと思うが)!気の遠くなるような途方もない数字だが、こんな長距離移動も船旅ならまったく苦にならない。なぜなら一度解いた旅装は、下船まで荷物のパッキングの必要はない。キャビンに置きっぱなしでいいからだ。なので、目的地に着くたびにスーツケースから荷物の出し入れをする煩わしさとは無縁だ。

 

一晩眠っている間に、翌朝には次の港に到着するのがクルーズの特長。飛行機で遠方にある地域に出かけると、時差ボケに悩まされる人も多い。だが、船なら夜中のうちに1時間時計を戻す(東回りだと進める)ことで、体に優しい調整ができる。筆者が同乗した世界一周はひたすら西へ向かう行程だったので、時差調整で1時間時計の針を戻す日が続く。「1時間もうかったから、その分飲んでしまおう!」と毎晩のようにお酒を楽しんでいたものだ。

 

その「貯金」は太平洋上の日付変更線を通過する際、1日が消滅することですべてゼロになる。ただ、通過の日はまったくゼロにせず1時間だけ存在する設定だったので、ピースボートクルーズでは「1時間で24時間を楽しもう」というコンセプトの「日付変更線祭り」なる企画が行われた。バラエティ番組のような、面白い経験ができたのも、世界一周クルーズならではだ。

 

クルーズはシニアの方でも参加しやすい旅として知られる。その理由はこうした気軽さにある。日常の煩瑣から解き放たれ、心にも体にも優しい旅。それは世界一周4万キロという壮大な旅でもまったく不可能ではないし、3か月以上の船旅だからこそこのようなクルーズの利点が最大限に生かされる。

 

目が覚めたら自室の目の前に自由の女神が! ということも、クルーズならかなう
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目が覚めたら自室の目の前に自由の女神が! ということも、クルーズならかなう
船上居酒屋の食もまた、侮れない

ここでピースボートクルーズならではのユニークな世界一周の楽しみ方を少々。クルーズでは「水先案内人」と呼ばれる各寄港地に詳しいゲスト講師のレクチャーが無料で行われている。加えて英会話や水彩画などの有料カルチャースクールも豊富。100日を超えるロングクルーズだからこそ、「その間に何かをものにして下船しよう」という講座が目白押しだ。

 

ピースボートクルーズが提供するこれらの企画とは別に、乗船者が企画実施するのが「自主企画」。自らの半生を語ったり、得意なジャンルの知識や技能を披露したりと多彩な企画が数多く行われる。なかには自主企画を通して船内の人気者になる乗客が現れることも。このような船での集まりを通して、クルーズ中に日本全国あるいは海外に友人ができるケースも世界一周ではよくある話だ。

長い航海なので、フラダンスなどの各種講座にもじっくり取り組める
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長い航海なので、フラダンスなどの各種講座にもじっくり取り組める

船旅で食の話題を外すわけにはいかない。メインダイニングルームでは、日本からの乗客が多数を占めることもあり、和食の提供機会がとても多い。リドレストランでも牛丼やカレー、うどんなど気取らない日本の味が登場する。そして朝昼晩の3食を通して野菜の種類や量が多く、非常にヘルシーさを心がけたメニューを採用している。ある世界一周クルーズのリピーターの女性の方に話を聞いたところ、「毎食おいしくいただいているのに、野菜をいっぱいとれるから、乗船前よりもスリムになれた」と言っていた。クルーズといえば豪華な美食というイメージがあるが、ピースボートクルーズにリピーターが多いのには、こうした健康的な食生活もかなり寄与しているのではないかと思えた。

 

そしてピースボートクルーズの食で特筆すべきなのが、居酒屋の存在だ。こちらはディナータイムの終了と同時にオープン(有料)。アルコールはビールから酎ハイ、ワイン、日本酒まで取りそろえ、おつまみも日本の居酒屋と同じメニューがそろう。そして居酒屋といって侮れないレベルの、地のものを活かした特別料理など異色かつ非常に美味なメニューも登場するから驚きだ。だからクルーズ中はいつも大盛況。「〇〇県出身者飲み会」なども企画されて、乗客の集いの場としても活用されている。

 

船内居酒屋では刺身や冷ややっこなど、海外でこそありがたみがわかる和食がそろう(有料)
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船内居酒屋では刺身や冷ややっこなど、海外でこそありがたみがわかる和食がそろう(有料)
終日航海日は華やかな雰囲気のダイニングで、ゆっくりと食事を楽しみたい
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終日航海日は華やかな雰囲気のダイニングで、ゆっくりと食事を楽しみたい
客室の約7割がバルコニー付きの新たな船
「パシフィック・ワールド」

そんなユニークな世界一周を提供するピースボートクルーズから、新たにデビューするのが「パシフィック・ワールド」だ。過去、さまざまな客船を国内外からチャーターしてきたピースボートクルーズでも史上最大の7万7441総トン。これは日本発着の世界一周を行ってきたクルーズ客船としても最大となる。そしてパシフィック・ワールドは、ピースボートクルーズの歴史を彩ってきたこれまでの客船とは大いに異なる点がある。それは海側に面した、いわゆるオーシャンビューの客室が豊富なこと。しかも全キャビンの約7割がバルコニー付きなのだ。

 

世界一周では、見渡す限りの大海原のなかを航海する「アットシー」(終日航海日)も多い。また、スエズやパナマといった大運河の通航、北欧やアラスカそして南米パタゴニアなどのフィヨルド遊覧といった、想像をはるかに超越した風景のなかをゆくシーニック・クルーズもある。筆者も世界各地で船上からさまざまな絶景を堪能してきたが、それを船室に居ながらにして満喫できるバルコニーのあるキャビンは、冷蔵庫やミニバーも備えた贅沢な空間だ。せっかくの世界一周クルーズ、奮発して心地よい客室で絶景を楽しみたいという声に応えるのがこの船だ。その他、ジュニアスイートやバジェットなど、旅のスタイル(夫婦・ファミリー・友人・シングルなど)に合わせたさまざまなキャビンが用意されている。

バルコニー付きキャビンなら、自室から世界中の風景が眺められる
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バルコニー付きキャビンなら、自室から世界中の風景が眺められる
54平方メートルあるスイート客室は、リビングとベッドルームが分かれている
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54平方メートルあるスイート客室は、リビングとベッドルームが分かれている
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