子連れ・孫連れ、ファミリー・クルーズ、「コスタネオロマンチカ」乗船記
食も客室も、ぜいたくな選択を
今回はスイート客室での滞在となったが、これが大正解。客室は31平方メートルと広く、子供たちは入室早々かくれんぼをしていた。ファミリーだと荷物はどうしても増えるが、収納も広々していて、荷物が散乱することもない。
スイート客室に付くさまざまな特典も心強かった。例えばメイン・ダイニング。スイート客室専用エリアがあり、行くとすぐに案内してくれたうえ、料理のサーブも素早い。「まだー?」とすぐ口にする子供たちとのクルーズでは、「待たない」ことが非常にありがたかった。ドリンクもオール・インクルーシブなので、ここぞとばかりにお昼からビールをグビリ。
もし子供が就学していて、ファミリーでのクルーズはせいぜい年に一度なら、スイート客室も選択肢に入れるのがいいと感じた。コスタならそれでもコストパフォーマンスは良いからだ。
スイート客室の選択もしかり、船内での遊び方、特に食に関しては積極的に体験したい。ミシュラン三つ星シェフが監修するイタリア料理「リストランテ カサノヴァ」、ステーキハウス「ラ・フィオレンティーナ」というふたつの有料レストランは、味も雰囲気も料金に見合う。生演奏を聞きながら、巨大なロブスターや、繊細な手長エビのカルパッチョを味わう時間は、実にぜいたくだった。
ちなみに子供は3歳以上ならキッズクラブ「スクウォッククラブ」に預けることもできるし、有料レストランでもキッズメニューは無料だから、同行させても大人分しか料金はかからない。
そして忘れてはいけないのがピザ! 同船では洋上で唯一、薪で焼く本格的なピザ釜がある。ピザ釜の上にはスプリンクラーがあり、シェフいわく「万一火が出ても、すぐ消し止められる」。これだけの設備のもと作られたピザは、コスタのピザにかける意地が伝わってくるようで、おいしくないわけない。大人はもちろん、子供も夢中になって頬張っていた。
料金はステーキハウスが40ドル、イタリア料理が59ドル、ピザが8・5ドル〜。ダイニングなら無料だが、これもたまのファミリー・クルーズだからと散財した。下船直前まで領収書は届かないから、それまでは夢を見ながら……!