【特集】次こそ行きたい!
絶景クルーズ33

美観を誇る街や村へ

CRUISE STORY
クルーズストーリー
2019.04.27
歴史や文化に触れたいと思う方々に向けて、
ぜひ客船で訪れたい美しき街や村をピックアップした。

コトル(モンテネグロ)

 

険しい山々に囲まれたコトル湾を進んでいくと、麓にオレンジの屋根がかわいい街が見えてくる。最奥の入り江に広がる城塞都市がコトルだ。その佇まいはまるで中世の街がそのまま存在しているかのよう。街には石畳の道が迷路のように入り組み、教会やカフェ、民芸品店などが並ぶ。城壁に上れば、湾と街並みがつくる大パノラマが待っている。

 

▼ベストシーズンと航行客船:5〜9月。ベニス発・着などアドリア海を航行するクルーズで人気。小型客船から大型客船まで寄港する。

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甘川文化村(韓国)

 

目が覚めるようなカラフルな家々が山肌にびっしりと立ち並ぶ様は圧巻の一言。街の坂道を上り下りすれば、路上に点在するユニークなアートと出合える。街全体がアート作品なのだ。もとは朝鮮戦争から逃れた人々がつくった集落だったが、2009年の町おこしプロジェクトで現在の姿に。釜山の定番観光地の次は、今をときめく話題のスポットへ出かけたい。

 

▼ベストシーズンと航行客船:冬(11〜3月)以外。日本発着クルーズの海外ワンタッチ先として定番の釜山。日本発着を行う客船の多くが寄港する。

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ハバナ(キューバ)

 

キューバの首都ハバナの旧市街に立ち並ぶ立派なコロニアル建築。その横を鮮やかなクラシックカーが走り過ぎる光景に、タイムスリップしたかのような錯覚にとらわれる。街にはスペイン統治下で築かれた要塞なども残り、複雑な歴史を垣間見ることができるだろう。新市街に行けば、作家ヘミングウェイゆかりのスポットなど味わいは多彩だ。

 

▼ベストシーズンと航行客船:乾季の11〜4月。一時は米国客船も多数寄港したが、現在ハバナに寄港できるのは米国を拠点としておらず、ロングクルーズを行うフレッド・オルセン・クルーズ・ラインなど。

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エルサレム(イスラエル)

 

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教と3宗教の聖地エルサレム。それぞれの宗教に関する建造物やスポットが混在しており、街を歩けば文化の違いやそこで暮らす人々の生活を肌で感じることができるはずだ。そんな厳かな雰囲気の一方で、イスラム教区をはじめ細い路地に食料品などの店が並ぶ活気を感じられるのもおもしろい。

 

▼ベストシーズンと航行客船:5〜11月がおすすめ。主に東地中海クルーズでエルサレムの外港となるアシュドッドに寄港。RCIやセレブリティなど大手船社を中心に設定がある。

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エズ(フランス)

 

海抜400メートル以上の山の上に切り開かれたエズ。街にひしめく石造りの家々は南仏の暖かな日差しを一身に受ける南向き、その間を石畳の道が縫うように走る。村の頂上へは熱帯植物園から。コートダジュールの海に臨む街並みを一望できる。

 

▼ベストシーズンと航行客船:夏〜秋にかけて。南仏らしいカラッとした陽気の中で楽しめる。ニースやモンテカルロからのアクセスが良く、ラグジュアリー船を中心に多くの客船が入港する。

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ゼーンセ・スカンス(オランダ)

 

オランダの日常生活の要であった風車。この街には各地で実際に利用されてきた風車が集められ、グリーンの壁に白の窓枠という家並み、そこを流れる運河とが、かわいらしい景観を生み出している。オランダの田園風景を味わいたい。

 

▼ベストシーズンと航行客船:5〜8月。夏場もあまり暑くならず快適に過ごせる。アムステルダムから好アクセスなので、オーシャンクルーズ、リバークルーズのどちらでも訪問可能。

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シディ・ブ・サイド(チュニジア)

 

チュニジア随一のリゾート地として、均整のとれた白い壁と青の扉や窓がなす街並みが続く。道の傍らに咲くジャスミンやブーゲンビリア、土産物屋に並ぶイスラム圏らしい幾何学模様の陶器に目を奪われながら、街歩きを楽しみたい。

 

▼ベストシーズンと航行客船:春と秋。最寄り港はチュニスで、各社地中海クルーズの途上で寄港することがある。2021年はバイキングやシルバーシーなど。

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カミニート(アルゼンチン)

 

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにあり、鮮やかなペンキの色が際立つ家並みが街のシンボル。歩けば、壁画や彫刻などアート作品も多く見つけられるはずだ。タンゴ発祥の地として、ストリートタンゴなど本場のタンゴを鑑賞できる場所も多数。

 

▼ベストシーズンと航行客船:9〜11月と3〜5月。近郊の港ブエノスアイレスは南米クルーズの拠点となっているほか、南極クルーズの発着地ウシュアイアの前泊地として設定されていることも。

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港に着くとまず、古いが豪華に飾られたカルーセルに目を奪われた。その奥には、まるで童話に出てくるような間口の狭い5〜6階建てのカラフルな建物が隙間なく立つ。そのかわいらしさにいい大人が惚れ惚れしたのが、セーヌ川クルーズの出発地として訪れたオンフルールだった。一時は荒廃した港周辺だがEU統合の時代に「再発見」され、中世の建物を修復し、北欧とも見間違う美しい街として蘇った。今はヨットハーバーとしても活用され、岸壁をテーブルと椅子で埋めたレストランが並ぶ。本場のカルバドスやシードルを飲み比べるのも楽しい。

 

写真・文=斎藤正洋

シーズンは6〜10月。セーヌ川クルーズで寄港、基点となることも。オーシャンクルーズでも主にラグジュアリー船が立ち寄ることがある
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シーズンは6〜10月。セーヌ川クルーズで寄港、基点となることも。オーシャンクルーズでも主にラグジュアリー船が立ち寄ることがある
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