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客船の発注残、過去最大級の100隻超
業界
2020/03/27
新型コロナウイルスの感染拡大でクルーズ船市場の先行きに不透明感が出てきている中、大量の発注残(契約済みの竣工予定船)への影響が懸念されている。『日刊海事プレス』の集計によると、クルーズ客船(1000トン以上を対象)の発注残は過去最大規模の100隻超になることがわかった。欧州造船業はここ数年、クルーズ市場の拡大を受けて客船の受注を拡大するとともに、増産体制の整備なども進めてきたが、契約不履行などが広がると、これまでの不況よりも影響が深刻化する恐れがありそうだ。

同紙集計や各種統計などによると、現時点でのクルーズ客船(1000トン以上)の発注残は確定分で121隻。このうち10万トン以上の客船が54隻、4万トン以上〜10万トン未満の客船が23隻、1万トン以上4万トン未満の客船が21隻と過半数を中大型船が占めている。欧米市場のほか、中国クルーズ市場向けの新造船発注もあり、市場の冷え込みが拡大・長期化すれば、フィンカンチェリやマイヤーグループら大手ヤードに加えて、新規参入ヤードなど幅広い造船所の受注残に影響が出ることも懸念される。

主要な客船建造ヤードを見ると、フィンカンチェリは41隻、マイヤーグループはマイヤーベルフトとマイヤートゥルクで計18隻、フランスのアトランティック造船は13隻の受注残がある。最大手のフィンカンチェリは最長で2027年まで受注残を持ち、グループのバルドにも中小型客船9隻の受注残がある。さらに、ゲンティン香港傘下のドイツのMVベルフテン(旧ノルディック造船)は20万トン級の大型客船2隻と小型客船2隻、中国造船所では上海外高橋造船で建造しているカーニバル・グループ向け13万5500トン型客船2隻に加えて、招商局重工に中小型客船7隻の受注残がある。

リーマン・ショック以前のブーム期にも客船の発注ブームがあり、発注残が積み上がっていたが、その後の景気悪化などで解約や商談の破断も表面化した。リーマン・ショック後の不況と比べて、今回は生産能力を高めるための設備拡張やM&A、新規参入が相次いでいただけに、そうした契約変更や見込んでいた建造オプションの破断などが出てくれば、造船所への影響はより深刻化する可能性もある。これまでのクルーズ市場は経済変動などで一時期的に冷え込んだ後もすぐに回復基調に戻っていたが、今回は不透明だ。欧州造船業だけがクルーズ船の新造発注ブームで活況が続いていたが、新型コロナウイルス問題が影を落としつつある。







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