HOME > 特集INDEX > 特集 日本も負けていられない!? 韓国の大規模な港湾整備と客船誘致
取材協力:韓国観光公社
2014年完成予定の釜山の新クルーズターミナル。駅と直結しアクセスも抜群
韓国が先に達成する
外国人観光客1000万人
 
実際、釜山への観光客はここ数年で着実に増加している。寄港するクルーズ客船の数も2011年は42隻だったのが、2012年には134隻となるなど3倍もの増加を見込んでいる。

韓国全体を見ても2000年は532万人だった外国人観光客は、年平均5・7パーセントの増加を続け、2010年は約880万人、2011年は約980万人を数えている。このままいくと2012年には1000万人を突破し、1100万人に届きそうな勢いだ。

一方、日本の観光庁が実施している外国人観光客誘致活動の目標値は「2010年までに1000万人」だったが、2010年は約861万人と届かず、2011年は震災の影響があり約622万人まで減少。2012年は震災前に近い基準に戻るのが精一杯との見方が濃厚で、すなわち「悲願の1000万人」は韓国が先に達成する見込みだ。
中国人観光客を取り込め!
尖閣諸島問題も追い風に
釜山や韓国の観光関係者が熱心にクルーズ客船誘致、観光客誘致を実施している背景には、増加する中国人観光客を取り込みたいという思いがある。

実際、中国本土からの渡航先ランキングを見ると、2011年の渡航先で韓国は3位、日本は6位。つまり日本より韓国に行く中国人観光客のほうが多い。受け入れる側の韓国でも、2011年の外国人観光客は日本人が1位だったが、2位は中国人。その勢いは加速しており、韓国文化体育観光部が発表した2012年7月だけ見ると、中国人が32万人で日本人が30万人と、初めて中国人が1位に躍り出ている。

また最近の尖閣諸島問題に始まった日中間の対立は、韓国にとって期せずして追い風になっている。「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」と「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」のクルーズで博多が抜港となり、行き先が釜山に変わったのは記憶に新しい。中国では日本ツアーの代わりに韓国ツアーを実施する旅行会社も。

街の中心にクルーズターミナルを建造し、客船を歓迎する韓国。広大な工事現場を見ると、その完成が実に楽しみだ。一方で、その熱心な港湾整備と客船誘致活動を目の当たりにすると、日本も負けていられないのでは、という気にもなる。
 
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