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NCLHのQ2決算、過去最高売上も為替損で大幅減益
ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)は7月31日、2025年第2四半期(4月〜6月)の決算を発表した。売上高は過去最高の25億1749万7000ドル(前年同期比6.1%増)を計上したが、為替差損により純利益は2999万2000ドルにとどまり、前年同期の1億6343万6000ドルに比べ大幅な減益(81.6%減)だった。
この結果、上半期(1月〜6月)は売上高46億4505万ドル(前年同期比1.8%)に対して、純利益はユーロ建て債務の評価損などにより、前年同期比で1億9000万ドル余り減少し、1030万3000ドルの純損失を計上した。ただ、期中の減益は一過性のもので、需要増を背景に本業の業績は今後も堅調に推移する見通し。
第2四半期の調整後EBITDA(税金、金利、償却前利益)は6億9400万ドルで、前期末時の予想(6億7000万ドル)を上回った。1株当たり利益(EPS)は0.07ドル、調整後EPSは0.51ドル。
同期の乗船率は103.9%。欧州のロングクルーズが4月〜6月は弱含みで推移したがその後回復し、予約は過去の水準を上回った。チケットの前受金は過去最高の40億ドル。今後12カ月の予約は「最適な範囲内」としている。
予約の順調な伸びや旺盛な需要を前提に、NCLHは第3四半期以降も好調を見込んでいる。通年の見通しについて、客単価(為替一定ベース)は前年比2.5%増で、2.0〜3.0%増としていた前期末時とほぼ同水準。また、調整後EBITDA27億2000万ドル(前年比11%増)、調整後純利益10億4500万ドル(前年比12%増)、調整後EPS2.05ドル(同16%増)とする見通しも前期末から据え置いた。
写真:ノルウェージャン・アクア 提供:NCLH