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「ザ・ワールド」の改装完了、世界一周の旅を再開
2025.09.08
業界
ザ・ワールド・レジデンシーズ・アット・シーは3日、分譲・居住型クルーズ客船「ザ・ワールド」(4万3188トン)の改装が完了したと発表した。カディス(スペイン)のナバンティア造船所で3000万ドル超を投じ進めていたもの。居住者は船に戻り、世界一周の旅を再開した。
工期は6週間で、1500人以上のスタッフが工事に携わり、200以上のプロジェクトを終えた。エネルギー効率の改善では陸上電源接続システムを導入。燃費効率を最大10%向上させ、氷上航行性能も高めるため、新たな船首デザイン(バルバスバウ)を採用したほか、航行中の摩擦抵抗を軽減し、海洋生物の付着を防ぐため、シリコン製の水中塗料を使用した。
さらに、新しい冷却装置と空調機器により、エネルギー使用量が削減され、船内の快適性が向上。通信環境の改善にも取り組み、スターリンク、IPTV、Wi-Fiシステムのアップグレードにより、高速で安定したデジタル接続が可能となった。
約50のプライベート・レジデンス(客室)は床材やキャビネット、キッチン、バスルームをアップグレード。プールデッキには新しい座席、帆を模したキャノピー、グルメ料理施設を備えた屋外ラウンジを設けたほか、スパ&ウェルネス施設には新しい冷水プランジを追加。トリートメントルームには床暖房を導入した。
新しいパッティンググリーンとPGAツアーコースを楽しめる最新のゴルフシミュレーターを設置。エクスペディション用のゾディアックボート(10席)も初めて搭載した。
写真提供: ザ・ワールド・レジデンシーズ・アット・シー
