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新造フェリー「それいゆ」進水、横須賀/新門司航路の第2船

2020.12.23
フェリー

SHKライングループの新日本海フェリーと東京九州フェリーは23日、新造フェリー「それいゆ」の命名・進水式を開催したと発表した。同船は三菱重工業長崎造船所で建造された2隻シリーズの第2船。7月に進水した第1船「はまゆう」とともに、来夏に東京九州フェリーが開設予定の横須賀/新門司航路に投入する予定だ。

命名・進水式では、新日本海フェリーと東京九州フェリーの代表取締役を務める入谷泰生氏が命名。その後、福岡県出身の歌手である小柳ルミ子氏により支綱切断が行われた。船名の“それいゆ”は北九州市の花である「ひまわり」から名付けられ、花言葉「憧れ」のとおり、船旅の魅力を引き出していく方針だ。

新造船は航海速力28.3ノットで、横須賀/新門司間を約21時間で運航する高速船となっている。他方で、新型最適船型の採用などにより、従来船と比べて約6パーセントの省エネを実現。SOx規制への対応策として、主機関と発電機関にスクラバーを搭載した次世代型フェリーとなっている。

来年7月の開設を目指す東京九州航路の横須賀/新門司航路は、日曜を除く週6便の運航。運航ダイヤは、横須賀発午後11時45分、新門司着翌日午後9時。新門司発午後11時55分、横須賀着午後8時45分。関東/九州間の貨物輸送で3日目配送が可能で、モーダルシフト需要に対応する。青果物・生鮮食品や冷凍食品などの鮮度を保持する電源設備や、トラックドライバーがゆっくりと休息できるドライバー専用の浴室や食堂を備える。

船内は第1船のはまゆうと同様、3層吹き抜けのエントランスとシースルーエレベーターを設け、開放的な空間を演出する。レストランやバーベキューコーナーで海を眺めながら食事を楽しむことができ、最上階では太平洋の風を肌で感じながら入れる露天風呂と、プラネタリウムや映画を鑑賞することができるシアターを備えた。船室は専用テラス付き2人部屋のほか、家族が利用しやすい和洋室、ペットと同伴できるウィズペットルームを用意。ツーリストクラスも、プライベート空間が確保された寝台により快適な船旅を提供する。

【主要目】
全長222.5m、約1万5400総トン、主機8540kW×4基、航海速力28.3ノット、積載台数トラック約154台・乗用車約30台(車両甲板は2層構造)、旅客定員268人(デラックス2人×2室、ステート和洋室4人×18室、ステートウィズペット2人×2室、ツーリストS62人、ツーリストA96人、ドライバー室30人)

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