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佐渡汽船、「あかね」を売却、来春に既存船を転配

2020.10.26
フェリー

佐渡汽船は23日、小木~直江津航路を運航している高速カーフェリー「あかね」を売却し、代替船として現在、新潟~両津航路を運航しているジェットフォイル「ぎんが」を転配する方針を決めた。あかね売却をめぐっては、同船の建造費の一部を支援した佐渡市と上越市が了承するかが焦点となっていたが、同日開催された佐渡汽船と新潟県、両市の4者トップ会談で合意に至った。ぎんがは来年4月に転配される予定。あかねの譲渡先や売却価格・時期は現時点で未定となっており、決定次第公表するとしている。 佐渡汽船は今年7月、慢性的な赤字を計上している小木~直江津航路の収支改善を目的として、運航船を高速フェリーからジェットフォイルに変更する方針を発表した。当初は中古ジェットフォイルを調達し、運航する計画だったが、コロナ禍による経営環境の悪化の影響もあり断念。既存のジェットフォイル3隻のうち1隻を転配することとなった。老朽化するぎんがの代替船建造についても延期し、今後の状況を見ながら判断するとした。 あかねの売却とジェットフォイルの導入については、佐渡市と上越市が合意するかが焦点となっていた。両市とも、車両輸送や物流の観点も踏まえカーフェリーの継続を求めていた。23日に開催された4者トップ会談では、佐渡汽船が将来的にカーフェリーの再導入を検討することを伝え、県と両市が売却と転配に合意したようだ。 あかねは5,702トンの高速カーフェリーで、豪インキャットで建造された。2015年に就航しており、車両積載能力は乗用車91台と大型車7台で、旅客定員は628人。最大速力30ノットとなっている。

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