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NCLHの第1四半期、ドック増や為替差損などで純損失

2025.05.02
業界

ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)は4月30日、2025年第1四半期の決算を発表した。売上高は21億2753万3000ドル(前年同期比3%減)、純利益は前年同期比5764万8000ドル減となり、4029万5000ドルの損失を計上した。1株当たりの純利益(EPS)は0.13ドル減少し、マイナス0.09ドルとなった。

 

減収、赤字の背景について同社は、大型船のドライドック期間の増加により、客室稼働率が前年同期に比べ2%減ったことや、利益率の観点から航空券付きパッケージ販売の割合を減らしたことを挙げている。また、前年同期は1300万ドルの為替差益があったのに対して、今期は2300万ドルの差損が発生したと説明している。キャパシティ・デイズ(利用可能客室数×営業日数)1日当たりの粗利益率は、報告ベースで前年同期比5%(一定通貨ベースで同7% )増加した。

 

純利回りは、報告ベースで前年同期比0.6%増、一定通貨ベースで1.2%増となり、0.5%増としていた業績予想を上回った。

 

調整後EBITDA(金利・税金・償却前利益)は前年同期比2%減の4億5300万ドルだったが、前期末予想の4億3500万ドルを上回った。調整後EPSは0.05ドルの為替損失により、予想をわずかに下回る0.07ドルに下落した。

 

通期見通しについて同社は、一定通貨ベースの純利回りは、前年と比較して2.0〜3.0%の範囲で増加すると予想。調整後EBITDAは前回予想に変更はなく、前年比11%増の27億2000万ドルを見込んでいる。

 

予約状況は、勢いがやや弱まったものの問題のない水準を保っている。第1四半期の客室稼働率は、ドック入りによる不稼働日が増えたことなどから、前年同期をやや下回ったが、ほぼ予想どおりの101.5%だった。期末の予約額は39億ドルで、前年同期比2.6%増となっている。

 

写真:ポートカナベラルの新造船「ノルウェージャン・アクア」 提供:NCLH

NCLHの第1四半期、ドック増や為替差損などで純損失
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