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バイキングの第1四半期、売上、粗利ともに大幅増
バイキングは20日、2025年第1四半期(2025年1月〜3月)の決算を発表した。売上高は8億9705万ドル(前年同期比24.9%増)、純損失は1億545万ドルで前年同期の4億9070万ドルから大幅に縮小した。前年同期は上場に伴う私募デリバティブの発行や優先株関連の利息による損失として3億664万ドルを計上していた。
リバークルーズのオフシーズン(1月〜3月)による売上高の減少という季節的要因に加え、船隊拡充による運航コストの増加などが赤字の背景にあると見られるが、売上高は前年同期比で著しく伸びており、粗利益は53.9%増と順調だった。
調整後EBITDA(金利・税金・償却前利益)は7280万ドルで、前年同期442万1000ドルの赤字から7730万ドルの増益となった。乗客数にクルーズ日数を乗じたPCD(旅客クルーズ日数)当たりの収益増が奏功した。
当期の船隊キャパシティは、主にリバークルーズ船2隻と前年に竣工した外航クルーズ船1隻の投入により、前年同期比で14.9%増加。これに伴い、運航費用は2880万ドル(10.2%)増加し、燃料を除く運航費用も2920万ドル(12.2%)増となった。
調整後粗利益は同23.8%(1億1800万ドル)増の6億1330万ドル。純利回りは544ドルで、前年同期比7.1%増。
希薄化後EPS(1株当たり純利益)は純損失0.24ドル、調整後EPSも同0.24ドルだったが、前年同期の1.20ドル、0.33ドルから赤字幅は改善している。
5月11日現在、同社は2025年シーズンのキャパシティPCDの92%、2026年シーズンの37%を販売済み。2025年シーズンの事前予約は5億50800万ドルで、同時期の2024年シーズンより21%増加。2026年シーズンの事前予約は26億6700万ドルで、同時期の2025年シーズンに比べ11%上回った。
2025年シーズンのPCD当たりの事前予約は794ドで、同時期の2024年シーズンより7%高い水準。2026年シーズンのPCD当たりの事前予約は885ドルで、同じ時期の2025年シーズンに比べ4%上昇している。
リバークルーズ部門の売上高は2億1408万3000ドル(前年同期比29%増)、前年同期に1733万7000ドルの損失だった粗利益は、264万9000ドルの赤字に縮小。調整後粗利益は1億3140万4000ドル(前年同期1億817万ドル)の黒字だった。
外航クルーズ部門の売上高は5億5897万8000ドル(同25%増)、粗利益2億1154万7000ドル(同37%増)、調整後粗利益は3億9530万6000ドル(同25%増)を計上した。
期中の運航船腹はリバー64隻(前年同期63隻)、外航は10隻(同9隻)。
写真提供:バイキング
