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カーニバルUK、今後5年で英国に25億ボンド超の経済効果
P&Oクルーズとキュナードを運営するカーニバルUKは、今後5年間で英国全体に25億ポンド以上の経済波及効果をもたらすと予想されている。
カーニバル・コーポレーションが外部の独立経済調査会社WPIエコノミックに調査を委託、このほど結果がまとまり、16日発表した。傘下のカーニバルUKの全データを提供し、分析依頼したもので、この種の調査は同社として初の取り組み。
サウサンプトンのターンアラウドについて同調査は、「サプライチェーンと乗客の支出を通じて最大250万ポンドの経済効果を生んでいる」とし、さらに「2024年は英国全体での寄港回数が700回を超え、約200万人の乗客を運ぶ予定で(調査時点)、年間の経済効果は5億500万ポンドに上る。今後5年間で、英国経済への総合的な貢献額は25億ポンド(1ポンド=195円換算で約4.9兆円)を超える見込み」と分析している。
また、「カーニバルUKが扱っているクルーズ予約は各地域の旅行代理店を通じて行われ、年間1億ポンド以上の手数料が発生。これが各地の商店街の活力を支えている」と指摘。
さらに、インバウンド効果について「クルーズでの英国訪問をきっかけに、海外の乗客が再び英国を訪れるケースも多く、その将来的な観光経済効果は年間1億4700万ポンド」と見積っている。
カーニバルUKの本社があるサウサンプトに勤務する1650人のフルタイム従業員をベースに試算した同地域への年間総付加価値(GVA)は、年間1億4700万ポンドとしている。
マイク・ケイン海事担当大臣は、「英国の海事産業は、多様で強靭な観光産業を築く上で重要。カーニバルUKのレポートは、英国全体に及ぶ数百万ポンド規模の経済的影響を明確に示している。2030年までに年間5000万人の国際観光客を受け入れるという政府目標を支える上でも、クルーズ産業は重要な役割を担っている」とコメントしている。
写真提供:カーニバル・コーポレーション
