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MSC、進水・コインセレモニー・鋼材切断で式典開催
MSCグループとフィンカンティエリは14日、ジェノバのセストリ・ポネンテ造船所でエクスプローラ・ジャーニー向けの「エクスプローラIII」(6万4000トン)の進水式、同型の「エクスプローラIV」のコインセレモニー、「エクスプローラV」のスチールカット・セレモニーを開催した。
MSCが整備を進めているエクスプローラ向け新造船全6隻のうち、これまで2隻が就航。今後3年間で全船の運航を開始する。IIIの命名式は来年、IVとVの引き渡しは2027年、VIは2028年の予定。
MSCは同プロジェクトに35億ユーロを投資。これにより、イタリア国内のサプライチェーンを通じて150億ユーロ以上の経済効果が期待されている。寄港地観光による地域経済への波及効果も大きいとされる。1隻の建造当たり700万時間以上の作業時間と、年間平均2500人の雇用創出を見込んでいる。
フィンカンティエリから引き渡された「MSCシーサイド」(15万3516トン)、「MSCシービュー」(同)、「MSCシーショア」(17万412トン)、「MSCシースケープ」(同)の4隻を加えると、MSCの累計投資額は約70億ユーロに達している。
エクスプローラの船隊には陸電接続設備、排出ガス中に含まれる窒素酸化物を無害な窒素と水に分解する選択式触媒還元装置(SCR)、海洋生物を保護する水中騒音管理システム、エネルギー効率の高い機関運転システムなどを採用。
エクスプローラIIIからVIの4隻はLNGを主燃料としているほか、バイオLNGや合成LNGなどの再生可能燃料の使用にも対応。VとVIには、水素燃料電池による電気推進システムの導入を計画している。
MSCグループはMSCクルーズを大型客船によるカジュアル・クルーズ、エクスプローラ・ジャーニーはラグジュアリー・クルーズの専門ブランドとして運営している。
写真提供:エクスプローラ・ジャーニー
