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NCLHとレプソル、再生可能燃料の供給で長期契約

2025.10.21
業界

ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)と国際的な総合エネルギー会社レプソル(本社:スペイン)は20日、バルセロナ港での再生可能燃料の供給に関する長期契約を締結したことを明らかにした。

 

期間は2026年のヨーロッパシーズンから8年間。レプソルはバイオ燃料を含む幅広い再生可能燃料を、NCLH傘下のノルウェージャン・クルーズ・ライン(NCL)、オーシャニア・クルーズ、リージェント・セブンシーズ・クルーズに提供。2029年以降は再生可能メタノールも供給する。

 

同契約は世界的な環境規制の見直しや、両社が掲げる20250年までに温室効果ガス実質ゼロとする目標に沿ったもので、供給する燃料はISCC EU(国際持続可能性・炭素認証制度)に基づき認証されている。ISCC EU認証は、温室効果ガス排出削減に寄与しているかを認定する国際的な基準。これにより、NCLHは環境規制への適合や脱炭素化の計画を、着実に推進するための支援を得た格好。

 

再生可能エタノールは、レプソルが建設中の施設「エコプランタ」で生産。都市廃棄物を再生可能燃料や循環型製品に転換し、輸送部門のCO₂排出削減と循環型経済の推進を目指す。この2029年稼働予定の新プラントは、年間最大40万トンの廃棄物を処理し、24万トンの燃料や製品に変換できるという。NCLHは、同施設から再生可能メタノールを調達する初の企業となる。

 

今回の契約により、NCLHは低炭素燃料の活用と循環型経済への取り組みを加速。2026年までに温室効果ガスの排出量を10%、2030年までに25%削減する目標達成を目指す。

 

写真提供:NCLH

NCLHとレプソル、再生可能燃料の供給で長期契約
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