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アザマラ・パシュート、日本への感謝を掲げ東京出港
2026年春、アザマラの客船「アザマラ・パーシュート」(30,277トン)が、日本を深くめぐる4本の「Japan Intensive」クルーズを実施し、15日、東京港から日本を離れた。同船は3月から約2カ月間、日本各地を巡航。東京、神戸、高松、函館、青森、秋田、酒田、富山、金沢、舞鶴、境港、広島、高知、北九州、長崎など、大型船では寄港機会の少ない地方港にも数多く寄港した。
同船は700人規模の比較的小型なラグジュアリー船で、アザマラが掲げる「Destination Immersion(寄港地への没入体験)」を象徴するような航路を展開。4本のクルーズはそれぞれ寄港地が少しずつ異なり、日本海側や瀬戸内海沿岸なども含め、その土地の文化や人々に触れる体験型クルーズとして運航された。
船内では日本人アンバサダーによる日本語講座や茶道教室、日本文化紹介なども実施。さらに寄港地ごとに、空手演武、芸者による舞踊、秋田のなまはげなど、日本各地の伝統文化を紹介するイベントが船内シアターや岸壁で行われた。時には乗客全員を船外へ案内し、港ごとの特別イベントを開催するなど、通常の寄港観光を超えた演出も行われた。
秋田では秋田犬が船内に招かれる場面もあり、乗客たちは写真撮影を楽しみながら地域文化への理解を深めたという。
乗客構成は米国、オーストラリア、カナダからのゲストが中心で、残る乗客は英国やドイツなど欧州各国を中心とした国際色豊かな構成だった。クルーズはいずれも満船で、日本文化への高い関心が伺えた。
一方、日本各地の港でも、アザマラ・パシュートへの歓迎ムードが広がった。出港時には多くの港で地元住民や関係者が岸壁に集まり、音楽演奏や手振りで船を見送る光景が繰り返された。
中でも高松港での出来事は船側にとっても印象的だったようだ。最終クルーズを終えた同船は東京へ向かう途中、高松港で高校生たちとともに制作した巨大な横断幕と垂れ幕を掲出。「ありがとうございます!! アザマラクルーズ」と墨文字で大きく書かれた約50メートルの横断幕とともに、「日本の皆さんの温かいホスピタリティに心から感謝します」「連鎖する想い、感謝の言葉で笑顔さく。愛の輪。仲間との出逢いが希望を生む。永遠に続く」といったメッセージが記された巨大な垂れ幕を船体から掲げ、日本への感謝を表現した。
この企画は、キャプテンのヨナス・リドビー氏とホテルディレクターのリシャード・グスマン氏らのアイデアによるもの。日本周遊クルーズ最後の寄港地となった東京港でも同様のメッセージを掲げ、多くの見送り客に手を振りながら、同船は15日夕方、日本を後にした。
さらに船内では、ホテルディレクター自らが段ボールで制作した鳥居を設置。その下には私物として購入した兜も飾られ、船内各所に日本らしい装飾が施された。加えて、10時間以上滞在する寄港地や、3カ所でのオーバーナイト停泊を組み込み、単なる観光ではなく“暮らすように日本を体験する”クルーズを提供した。
アザマラ・パシュートは今後、青森を経てアラスカ方面へ向かう予定。一方アザマラは、2026年秋にも日本を深くめぐる「Japan Intensive」クルーズを2本予定している。
グスマン・ホテルディレクターは、「日本の港の関係者の皆さん、ツアーでお世話になった方々、そして最後まで手を振って見送ってくださった皆さんに、私たちなりの感謝を伝えたかった」と語った。
写真1点目:日本語で書かれた横断幕と習字でのお礼のパネルを船上から垂らしながら、晴海客船ターミナルを出港したアザマラ・パシュート
写真2点目:船内でも日本らしさを感じられるように、船内の中央にて作りの鳥居を作り、兜を飾っている
写真3点目:日本の各港や地域にお礼を込めた横断幕を書く手伝いをしてくれた高松の高校生たち(船内で撮影)



