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カーニバル・グループ第2四半期、純損失は44億ドル、6隻処分へ

2020.06.19
業界

カーニバル・コーポレーション&plcは18日、2020年第2四半期(2020年3月~5月)決算を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、期間中、船隊のほぼ全てのクルーズを中止したことから、純損失は44億ドルに膨らんだ(米国会計基準)。この中には、船の減損損失20億ドルが含まれる。総売上は7億ドルで、前年同期の48億ドルを大きく下回った。5月末現在、76億ドルの流動性を確保している。

2020年上半期(2019年12月~2020年5月)の純損失は51億5500万ドルで、うち減損損失は28億8200万ドルだった。同社は今年度、船の売却を加速、90日以内に6隻を処分する方針。グループ傘下にはコスタ・クルーズ、キュナード・ライン、ホーランド・アメリカ・ライン、プリンセス・クルーズなど9ブランドがあるが、どのブランドの船を手放すかは明言していない。

同社は感染防止のプロトコル策定を急ぐ一方、さまざまなインセンティブで集客に取り組んでいる。船内クレジットや割引を適用したり、デポジットの払い戻しなどに応じている。また、運航中止となった分について、予約していた客は現金による全額払い戻しか、プレミアム付きのフューチャー・クルーズ・クレジット(FCC)を選べる。5月末現在、予約の約半数は現金での払い戻しを希望している。

一方、同社によると2021年の新規予約は増加しているという。5月末までの6週間では、約3分の2が新規予約で、残りはFCCを適用したことによるものと説明している。予約申込者からのデポジットの総額は29億ドルで、うち今年下期のクルーズ分は4億7500万ドル。

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