本場のクリスマスを感じる奇跡の時間
クロワジー・ヨーロッパのクリスマス・クルーズ

本場のクリスマスを感じる奇跡の時間 クロワジー・ヨーロッパのクリスマス・クルーズ
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2024.06.21
欧州各地でリバークルーズ船を運航するクロワジ―・ヨーロッパのクリスマス・クルーズに参加した。
フランスのアルザス地方のストラスブール発着で、ライン川をドイツに向かって北上するクルーズだ。
各地のクリスマス・マーケットをめぐりながら感じた、奇跡の時間をお届けしよう。
写真・文=吉田絵里
ドイツのライン川沿いの街リューデスハイムのクリスマス・マーケットの様子

やっぱりトラムで行こうかな……という気になった。フランス、アルザス地方の州都、ストラスブール駅に着いたときのことだ。

 

これから乗船するのは、欧州内で複数のリバークルーズを運航しているクロワジ―・ヨーロッパのリバークルーズ船で、「リューデスハイムのクリスマスマーケットとラリック博物館5日間」というコースだ。

 

12月上旬とあって、発着地となるストラスブールは、クリスマスの時期ならではの華やかさに満ちていた。荷物も持っていたが、クロワジ―・ヨーロッパはドレスコードも厳格でないため、そこまで大きなサイズのスーツケースではない。何より、タクシーで港まで一直線に行くのではなく、この華やかな街の一員になりたい……と思い、トラムに乗車して港に向かった。

 

港までの道すがら、大きなクリスマスツリーが目に入って、いてもたってもいられなくなった。クロワジ―・ヨーロッパのオフィスはおしゃれなラウンジも併設されていて、そこにもクリスマス・デコレーションが目につく。

クロワジー・ヨーロッパのおしゃれなラウンジ
CRUISE GALLERY
クロワジー・ヨーロッパのおしゃれなラウンジ

■クロワジ―・ヨーロッパなら「欧州弾丸クリスマス・クルーズ」も可能

 

こちらの様子を察し、「乗船まで時間があるから、お荷物をお預かりしますよ?」とスタッフの一人がにこやかに声をかけてくれた。さっそく荷物を預け、再びトラムに乗ってストラスブールの街に繰り出した。二度目ともなるとトラムも乗りなれた気分で、ほんの少しだけこの街の住人気分が味わえる。

 

そもそも欧州のクルーズ、それも華のクリスマスシーズンとあって、日本を発つ前はだいぶ気合が入っていた。荷物準備も入念にし、移動方法も考え……と、ある意味少しナーバスになっていたかもしれない。

 

それがいざ現地に着いてみると、街はトラムで簡単に移動できるし、そもそも港と街が近い。「ちょっとクリスマスツリーを見に行ってくる!」という軽い気分で船から外出できるのは、街と船着き場が近いリバークルーズならではだ。

 

クロワジ―・ヨーロッパは欧州を拠点に40年以上の長い歴史を誇るリバークルーズ会社だ。欧州のみならず、アジアやアマゾン川など世界各地で数多くのリバー船を運航する大企業だ。ただし根本には家族経営のフレンドリーさがあり、船内はアットホームな雰囲気が漂う。

 

運航船が多いのもあり、クロワジ―・ヨーロッパでは人気のクリスマス・マーケットも3泊のショートクルーズから設定されている。しかも1泊100ユーロ代からという料金設定だから、時間に限りがある現役世代や予算に限りがある若い世代も選択肢に入る船会社だろう。日本から週末にかけて「弾丸クリスマス・クルーズ」もやろうと思えばできてしまう。

ストラスブールのクリスマス・マーケット、昼間の風景
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ストラスブールのクリスマス・マーケット、昼間の風景

■ストラスブール旧市街で繰り広げられる世界最古のクリスマス・マーケット

 

アルザス地方のストラスブールのクリスマス・マーケットは、1988年には世界遺産に登録された美しい旧市街で開かれていた。ここは1570年に始まったと言われるフランス最古のクリスマス・マーケットで、木組みの家々が色とりどりのクリスマス・デコレーションで飾られている様子は、まるで絵本の舞台にいるよう。

 

そして大聖堂の前の広場には数々の小屋が並んでいた。カラフルなクリスマス・オーナメントを売る店、キャンディなどのお菓子を売る店には、軒先で子どもたちが目を輝かせていた。その隣にはホットドッグ用のソーセージがジュウジュウと焼かれ、さらには甘い香りを漂わせたクレープ屋さんも並ぶ。湯気を立てている小屋では、クリスマス・マーケット定番のホットワイン「グリュー・ワイン」が次々と売れていた。ストラスブール名物の人型のパン「マナラ」もショーウインドーに飾られている。

 

クリスマスはやはりヨーロッパの人にとって特別なイベントなのだろう。高揚感に包まれた広場を見ていて、ひしひしとそう感じる。そして何より、その美しさ! すべてが絵のようにきらめいていて、その中に自分がいることがどこかくすぐったいような気分になる。

クリスマス・マーケットには愛らしいオーナメントなどが並ぶ
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クリスマス・マーケットには愛らしいオーナメントなどが並ぶ
フランス語では「ヴィン・カード」と呼ばれるクリスマス・マーケット名物グリューワイン
アルザス地方のクリスマス名物、人型のパン「マナラ」

■定員100名強、モダンなインテリアのリバークルーズ船

 

港に戻ると、すでに他の乗客も続々と集っていた。桟橋からスーツケースを転がしながら船に乗り込む。しばしのわが家となるリバークルーズ船「ドゥース・フランス」は河川の一番奥に停泊しているため、他のリバー船を通過して乗船するのも興味深かった。

 

「ドゥース・フランス」は客室55室、定員106名のリバークルーズ船だ。クロワジー・ヨーロッパの中でもモダンなインテリアのプレミアム・シップで、1ランク上のリバークルーズ船と位置付けられている。

 

白を基調にした船内はモダンで心地よい爽やかさに包まれていた。客室自体は決して広くないが、窓があって目の前に川が広がっているから、閉塞感はない。

 

客室。白を基調にしており、シンプルで過ごしやすい

荷物を置いてパープルのライトに照らされたラウンジに向かうと、ウェルカムカクテルが配られていた。このプレミアム・シップのクリスマス・クルーズは、クルーズ代金にドリンクも含まれている。毎日決まったカクテルやビールなどが無料で楽しめるほか、食事時には食事に合わせた赤白ワインが提供される。1泊100ユーロ代のクルーズ代金を考えると、圧倒的にコストパフォーマンスがいい……!

 

ラウンジにもクリスマス・ツリーが飾られていた
毎夜、違ったカクテルが提供されていて、それも楽しみだった
ラウンジにて、乗船するクルーを紹介するシーンも
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ラウンジにて、乗船するクルーを紹介するシーンも
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