日本初、ミュージッククルーズの第二弾、2025年9月出航!
主催Mighty Crownが語る、あの日のこと、二回目のこと
「人生の宝のような6日間、2回目はさらにおもしろく!」

日本外航客船協会(JOPA)主催のクルーズ・オブ・ザ・イヤー2023のグランプリ(国土交通大臣賞)を受賞した
伝説のクルーズ「Far East Reggae Cruise」。2025年9月11日から、ついに第二回のクルーズが実施される。
17万トンの巨大客船「MSCベリッシマ」を舞台に、ジャマイカで生まれたレゲエミュージックを中心とした音楽尽くしの6日間。
主催のMighty Crownの二人に、前回の振り返りから二回目への意気込みを聞いた。


――2023年に第一回目の「Far East Reggae Cruise」を実施しましたが、そのとき終わったあとの率直な感想は、どんなものだったのでしょうか。
SAMI-T(敬称略、以下S) いや、本当にやってよかったなっていうのが率直な気持ちです。とにかくお客さんがみんな笑顔で。
MASTA SAIMON(敬称略、以下M) やる前は「本当にできるのか」って意見もあって。一般的なクルーズではなくて、音楽とカルチャーが融合したクルーズって、これまで日本にはなかったから。でも「やることに意味がある」って思ってました。普通じゃできない体験を、自分たちがパイオニアとして創りたかった。結果的にはお客さんからのフィードバックがすごかった。「次も絶対行きたい」っていう声が多くて、嬉しかったですね。
※過去のレゲエクルーズのレポートは以下
日本初のミュージッククルーズ乗船レポート【前編】 衝撃の連続だった……! Mighty Crown主催レゲエクルーズ
日本初のミュージッククルーズ乗船レポート【後編】 事件あり、笑いあり! Mighty Crown主催レゲエクルーズ、クライマックスへ
――実際に乗船した私も、色々な人に「レゲエクルーズどうだった?」って聞かれました。「乗ればよかった!」と後悔している人も。
M そうですね。乗らなかった人は後悔していたし、乗った人はみんな「クルーズロス」って言うのかな、降りてからもずっとクルーズの思い出話をしてるんですよ。初めてクルーズに乗った人も「別世界だった」って言ってくれて。仲間もできるし、本当にハッピーでピースフルな空間だったと思います。


――2025年9月にいよいよ二回目となるFar East Reggae Cruise」を実施します。第2回目をやろうと思ったのは、やはり参加した方々からのフィードバックが大きかったのでしょうか。
S そうですね。正直、一回目は「これで最後」くらいの覚悟でやってたんです。コストもすごくかかるし、簡単なことじゃない。でも終わってみたら、「またやってください」っていう声がすごく多くて。それに自分たち自身も「もう一度やりたい」って思う気持ちがあった。横浜レゲエ祭もずっとやってきて、あれを超えるものはないと思ってたんだけど、でもクルーズはまた別のすごさがあって。だから「もう一回勝負しよう」っていう流れになりました。
M もう一回やることによって、さらにアップデートできるなっていう手ごたえもあった。前回は初めてだったから手探りな部分もあったけど、今回はスタッフも勝手がわかってるし、さらにおもしろいものになるっていう自信があります。
――子供連れの家族も多かったのも、ピースフルな雰囲気になった理由のひとつではないでしょうか。
M そうなんですよ。前回は12歳以下の子供たち600人以上乗っていて。連れてきた親が「船を降りてから、子供に『次のクルーズいつ?』って聞かれるんです」って言ってました。
S 本当に人生の宝のような時間だったし、それが子供の記憶に残ってくれるのもうれしい。


――レゲエに詳しくなくても楽しめるという声も多かったですよね。
S それは本当にそうです。周囲でもレゲエを知らない友達や、旦那さんがレゲエが好きで、普段はレゲエを聞かないその奥さんとかも来てくれて、「めちゃくちゃ楽しかった!」って言ってくれました。そもそもMSCベリッシマ自体がいろんな遊び場所があるし。レゲエ好きはどっぷり楽しめるし、知らなくても全然問題なく、大人も子供もハッピーになれたクルーズだったと思います。
――音を楽しむ環境として最高の場だと感じました。ライブの途中で、急に雨が降ってきたときあったじゃないですか?
S ありましたね。セッティングの時に雨が降ってきて、そのうち土砂降りになって。「いったんキャビンに戻って、着替えて再集合!」って。
――そうなんですよ。例え雨に濡れても、荷物を忘れても、クルーズなら5分もあれば自分の部屋に戻れてしまう。疲れたらちょっと休むこともできるのが、最高に楽だなと。
S そう、バーも船内に沢山あるから、待ってる間に何か飲んで……も気軽にできるし。
――そうなんですよ! ロックフェスだと雨が降ったらカッパで耐えないといけなかったり、バーに長い列ができていたりすることもあるけど、そういうストレスが全然ない。
S とにかく快適! それがクルーズの良さですよね。
――そのせいか、本当にアットホームな雰囲気で。
M クルーズで出会った人たちが、降りてからも各地で集まって飲んだりしてるんですよ。
S たまたま友達がやっているバーに行って、パって後ろ振り向いたら、「SAMI-Tさんだ!」って歓声があがったんですよ。聞いたら、レゲエクルーズで知り合った人たちが日本のいろんな場所から来た集まりだった。クルーズカードをお守りみたいに持ち歩いてる人もいたし(笑)。レゲエクルーズを通じて、もともとは知らなかった人同士が繋がって広がっている感じがしました。


――二回目はどんなアップデートを考えているのでしょうか。
S 音楽面では、今回はジャマイカからのアーティストたちを、バンドごと呼ぶ予定です。前回は1バンドだけで全アーティストのバックバンドを担当したけど、今回は各アーティストがオリジナル・バンドを連れてきます。ジャマイカで本当にA級の人たちばかりなので、日本のレゲエ史を塗り替えるくらいのラインナップです。
あとは、イベント会場も、前回の3カ所から4カ所に増やして、ソウルナイトや和モノナイト、チル系など、気分で選べるようにする予定です。
サッカー大会もできたら面白いかなって。ジャマイカ人はサッカー大好きなので、キッズも混ぜてやれたらいいですね。
M 今回、バルコニー客室向けの3大特典というのも用意していて、SAMI-Tのプライベートパーティーとか俺のトークセッションをやります。次もまた、新しいコンテンツを増やしたいなと思ってます。
――予算が許すなら、クルーズは絶対にバルコニー付きがいいと思うんですよね。
M そう! 自分の部屋からバルコニーを出たら海の上を動いてるって、本当にクルーズでしかありえない。


――前回やったサウンドクラッシュ(※)は今回もやるんですか?
(※サウンドクラッシュ=ジャマイカで生まれたレゲエミュージックのカルチャーのひとつ。マイクを持ったMCの口合戦に加え、自身しか持っていない希少音源をかけあい、「音楽勝負」を行う)
S ワールドバッシュっていう形でやりますね。サウンドクラッシュと似たものなんですけど、チームジャパン対インターナショナルという形で勝負しようと思ってます。俺らも司会として登場して盛り上げながら進めていくので、絶対面白くなると思います。
――私自身、前回のクルーズでサウンドクラッシュを初めて見たけど、本当に面白くて。予想以上に盛り上がって、しかも笑顔になる空気感だったのも新鮮でした。
S そうそう、海外だともっとピリピリしてることもあるけど、あれくらいエンタメ要素が強い方が日本には合ってるかもしれないですね。


――クルーズで朝までイベントが続くのも衝撃的でした。毎晩船上で朝まで踊り明かせる……普通の旅行じゃ考えられないですよね。
M でもクルーズって、自分のペースで過ごせるのが魅力だから、朝まで遊ぶ人もいれば、昼寝して夜からまた楽しむ人もいる。夜はバンドのライブまで見たら寝て、毎日朝日を楽しんでいた人もいるし、みんなそれぞれの過ごし方をしてましたよね。
S 子供も多かったですけど、逆に70代、80代の人もいて。うちの親戚とかも来てくれて、彼らはクルーズ慣れしているのに、「今回のクルーズが一番楽しかった」って言ってくれて。幅広い世代の交流が生まれたのもよかったですね。
――そう! 本当に世代を超えて楽しめました。そういう楽しみが、価格面でいうと19万8000円から。6日間の日程の海外旅行、しかもライブもいろんなイベントも食事も込みと考えたら、実はかなり割安だと思います。
S パッと値段を見ると高いと感じるかもしれないけど、本当に全部込みですからね。しかも同室の子どものクルーズ代金は無料っていう。
――今って陸上でのコンサート代も高いですよね。外国人アーティストだと1万円以下のほうが珍しい。それがこれだけの数のアーティストを追加料金なしで見られるっていうのはすごいと思います。
M 「MSCベリッシマ」にはキッズクラブがあって、子供をキッズクラブに預けて、大人はライブに行くっていうこともできる。そういう利便性ももっと伝わるといいですよね。
――キッズクラブに行くと、子供は子供で仲良くなったりして、それをきっかけに大人も仲良くなったりする。
S そう、とにかくあんなにピースフルで楽しい空間はないと思います。それが6日間続く。準備は大変だけど、楽しみでしかないですね。

