「飛鳥III」季節の美食と多様なアートに心酔
落ち着きと品格の“大人旅”へ
【秋の常陸那珂・仙台クルーズ】

「飛鳥III」季節の美食と多様なアートに心酔 落ち着きと品格の“大人旅”へ 【秋の常陸那珂・仙台クルーズ】
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2026.02.27
2隻運航で「飛鳥II」とは別の魅力を打ち出す「飛鳥III」。
トップクラスの美食やシックな演奏、シアターでの斬新な演目など
新造船が育みつつある新たな日本のクルーズ文化を体験した。
写真・文=高橋敦史
夕暮れ時に横浜港を発つ飛鳥IIIのプールデッキで。夜景と演奏でリラックス

船旅好きならきっと、すでに「『飛鳥II』と『飛鳥III』はコンセプトの違う船」だとはご存知のはず。乗り合わせた客が皆で楽しむ親しみの「飛鳥II」を“伝統”とするならば、この「飛鳥III」の魅力は“革新”であり、例えば都心の外資系高級ホテルを想わせるような、スタイリッシュで程よい距離感が心地よい。船内各所をアートが彩り、6つあるレストランでは陸地の高級店とも渡り合える美食の数々を堪能できる。

 

今回乗った「秋の常陸那珂・仙台クルーズ」は横浜発着の5泊6日。仙台港でのオーバーナイトの2日間、横浜帰港前日には終日航海日も用意されていて、新しい船を満喫するのにぴったりの余裕を持った日程だった。

 

そしてこのクルーズは時季的に紅葉の旅。常陸那珂港からは袋田の滝と竜神大吊橋、仙台では円通院・瑞巌寺のライトアップを満喫。さらに後述するA3エクスペリエンスのツアーでは、現地ガイドも「あまりツアーでは行かない」と話す、閑静で美しい輪王寺の庭園にも足を運んだ。

 

そんな飛鳥IIIの魅惑の秋旅を、たっぷりと紹介してみよう。

袋田の滝を望む展望台。幾重もの絹糸のような流れを紅葉が包む
CRUISE GALLERY
袋田の滝を望む展望台。幾重もの絹糸のような流れを紅葉が包む

山海の季節を感じる寄港地ツアーとA3エクスペリエンス

 

飛鳥IIは就航以来、日本各地へのクルーズを重ねてきた。そんな今、この船ならではの寄港地観光ツアーがどうなのかと興味を持つ方も多いだろう。今航では、筆者は3つのツアーに参加した。

 

常陸那珂港からの「日本三名瀑 袋田の滝と竜神大吊橋(午前)」は穏やかな日本の旅らしさが何よりよかった。紅葉にさしかかった美しい滝、昭和を感じさせる土産店街、深い谷を渡る吊橋など。通りすがりの屋台で鮎を焼いていたり、思わず心がほっこり和む。船旅の最中も簡単に山へも行ける、急峻地形の日本のよさを生かした寄港地観光と言えるだろう。

滝へ至るトンネルには光のアートも
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滝へ至るトンネルには光のアートも

オーバーナイトの仙台では、各日にツアーに参加。「円通院紅葉ライトアップと瑞巌寺夜間参拝(午後)」は、打って変わって現代的な魅力と伝統の融合がユニークだ。並び立つ伊達家ゆかりの2寺は、この時期の夜、鮮やかなライトアップでにぎわいをみせる。

 

円通院では通称「鏡池」とも呼ばれる心字池に映る逆さ紅葉がハイライト。夜のテレビニュースでも生中継される全国的にも著名な見どころだけに、360度の錦繍に抱かれる幻想的な体験に心奪われる。隣の瑞巌寺はプロジェクションマッピングなどを駆使した動きのある表現がおもしろく、今の時代の夜間参拝とはこういうものかと感心、感嘆するだろう。

 

仙台初日のツアーでは円通院の心字池に映る紅葉ライトアップが圧巻だった
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仙台初日のツアーでは円通院の心字池に映る紅葉ライトアップが圧巻だった
伊達家ゆかりの輪王寺は庭園の美しさにひかれる
青葉城址では、仙台の象徴・伊達政宗公の銅像も欠かさず見学

そしてぜひ触れたいのが、A3エクスペリエンス。飛鳥・の寄港地観光ツアーの中でも特に見どころと料理を厳選した、特別な体験ができるものにこの名が冠されている。今回の旅では、仙台2日目に参加した「輪王寺と仙台城跡 杜の都でしたづつむ仙台牛と牛タン」がそれだ。

 

仙台市内の高級ステーキ店を貸し切っての昼食はまさに至福。名物の牛タンはもちろん食べたいが、極上の仙台牛ならステーキも外せない……。そんな気持ちを見事に汲んだ、少人数のプレミアツアーに満たされた。

仙台牛は牛タンだけでなくステーキも美味
A3エクスペリエンスの寄港地観光ツアーで訪ねた仙台の老舗ステーキ店
11デッキ、ビスタラウンジ前の屋外は入港シーンの特等席
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11デッキ、ビスタラウンジ前の屋外は入港シーンの特等席
朝の和食も選べる
ビュッフェスタイルのエムスガーデン
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