新鋭「スター・プリンセス」で大自然の懐へ
光と旅するアラスカ

■光に包まれ大自然を近くに
「光が強い!」──スター・プリンセスに乗ってまずそう感じた。出港地のシアトルが好天に恵まれていたのもあり、船内の随所から外の景色が飛び込んでくる。
スター・プリンセスは2025年に就航したばかりの17万780 0トン、乗客定員4300人のスフィア・クラス第2船。船内中央にはガラス張りのアトリウム「ピアッツァ」、上階にはガラスで覆われた「ザ・ドーム」を備え、船内の多くの場所が外の景色を取り込む設計になっている。確かに船の内と外を隔てる感覚が薄く、歩いていても、食事中も、ふと目を上げればアラスカの雄大な景観が目に入ってくる。

そもそも「アラスカに行く」と話すと、船の世界を知らない人たちの多くが、まず驚く。アラスカ州の愛称は“The Last Frontier”=最後の開拓地。アウトドア用の装備を身につけ、道なき道を行く……そんなハードな地だというイメージがあるのだろうか。
実際には、アラスカクルーズはプリンセス・クルーズの中でも定番の人気コースで、2026年はスター・プリンセスを筆頭に過去最多の船を配船している。船内にはドリンク片手に雄大な光景をのんびりと眺める乗客も多く、ハードな地をめぐっている感覚はない。
中でも印象的だったのが、エンディコット・アームへと分け入る時間。山肌が次第に船へ迫り、海には氷が浮かび始める。船首へ出れば視界を遮るものがなく、刻々と変わる風景を追うことができる。肌寒くなったら、ガラス越しに景色を眺められる場所へ。巨大船ながら自然との距離はむしろ近く、常にアラスカが感じられる。
雪をかぶった山々や氷塊を眺めていると、船そのものが巨大な展望台になったように感じられた。




■光と空を身近に感じる
今回利用したデラックス・海側バルコニーは約21・8平方メートルとゆったりサイズ。大きなガラス扉の向こうにバルコニーがあり、客室にいながらアラスカの風景を身近に感じられる。さらにプリンセス・クルーズらしい落ち着いた室内インテリアと広めのソファが居心地よく、寄港地観光が続く旅ではことさらありがたく感じた。
さらに船内では高速Wi-Fi「メダリオン・ネット」が利用でき、インターネットもストレスなくつながる。海を眺めながらパソコンを開き、しばし「オフィス・アラスカ」で仕事した。仕事の合間に顔を上げれば、そこには雄大な山々と海が広がる。世界でも最高の仕事場だと悦に入った。



意外だったのが、アラスカで過ごす夏らしい時間だ。航海中は天候にも恵まれ、青空の下、プールでは子供たちが大はしゃぎ。水着で遊ぶ姿を眺めていると、ここがアラスカなのを忘れそうになる。 食事の時間にも、自然はすぐそばにある。ビュッフェで好きな料理を選んだら、屋外の「ザ・プロムナード」へ。海に近い目線で、移り変わる景色を眺めながら食事できる。最新船らしい船内のエンタメと快適さ、そしてアラスカの大自然。その両方を行き来できるのが、この船の心地よさだ。








