News

国内初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」進水

2022.03.03
フェリー

商船三井が三菱造船に発注した国内初の液化天然ガス(LNG)燃料フェリー「さんふらわあくれない」(写真)の命名・進水式が3日、三菱重工業下関造船所で行われた。命名者は別府市長の長野恭紘氏が務めた。今年12月に竣工し、2023年1月からフェリーさんふらわあが運航する大阪/別府航路に投入される予定。LNG燃料化により、硫黄酸化物(SOx)排出量をほぼゼロにするとともに、従来燃料比で窒素酸化物(NOx)排出量を約80%、二酸化炭素(CO2)排出量を約25%削減する。

 

同船は約1万7300総トンで、フェリーさんふらわあの船隊では最大となる。全長約199.9メートル、型幅28メートル、喫水6.8メートル、航海速力は約22.5ノット。姉妹船となる「さんふらわあむらさき」(仮称)も2023年4月に就航予定。

 

本船のコンセプトは、「復活ときずな(KIZUNA)」。長距離フェリーとしては初となる、和室と洋室をつなぐ「コネクティングルーム」を用意した。世代を超えて家族が船に集い、船旅を楽しむといった家族の絆を再認識する場を提供する。定員数は716人、従来船と比べると微増にとどまるが、大型化することで定員1人当たりの内装面積を拡大する。パブリックスペースも、大浴場面積を従来船の2倍、レストランの席数も1.5倍とした。

 

内装デザインは、「さんふらわあさつま・きりしま」や、商船三井客船「にっぽん丸」改装時と同じくプランナーの渡辺友之氏が手掛ける。LNG燃料を活用することで、エンジンの振動と騒音は従来と比べて劇的に減少する。静粛性が高くなり、快適性が向上する。

 

国内初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」進水
TOPへ戻る
シェアアイコン