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ぱしふぃっくびいなす、ラストクルーズで神戸出航

2022.12.28
日本客船

来年1月に客船事業を終了する日本クルーズ客船の「ぱしふぃっくびいなす」が27日、ラストクルーズで神戸港を出航した。神戸ポートターミナルには大勢の人々が見送りのために集まった。神戸発着で石垣島、沖縄本島、奄美大島をめぐるニューイヤークルーズ(12月27日~1月4日)は、客船事業終了を発表後、すぐに予約がいっぱいになったクルーズの一つ。27日午後からターミナルには見送りの人が訪れ始め、17時の出港前には多くの人々が集まった。

 

セレモニーは神戸市客船誘致協議会が開催。神戸市港湾局の川中徹副局長があいさつに立ち、「1998年の就航以来、24年間の長きにわたり、日本のクルーズ業界をけん引してきた。最も多く神戸港に入港した客船であり、寂しく思う。95年の阪神淡路大震災の際には、当時の「おりえんとびいなす」をはじめ、関係会社からもたくさんの船がポートターミナルにいち早く駆けつけてくれた。ホテルシップとして震災復興を支援していただき、あらためて感謝したい。神戸港のクルーズ振興に多大な協力いただいた。クルーズの感動と楽しい思い出をいっぱいに、新春の船旅を満喫していただきたい。クルーズ業界への多大な尽力に敬意を表するとともに、クルーズの盛況を祈念する」と述べた。

 

松井克哉船長は「最後を飾るニューイヤークルーズの出航に際して、盛大で心温まる見送りしていただきありがとうございます。私は震災で神戸港に一番船で駆けつけた思い出がある。デビュークルーズから400万キロに及ぶ『夢航海』を続け、神戸寄港は680回を超える。まさに神戸は母なる港だ。この航海で日本クルーズ客船としての運航を終了する。だが、乗組員の胸の内、お客さまの胸の内で、ぱしふぃっくびいなすは永遠に夢航海を続けるものと確信している。長きにわたりご愛顧いただき誠にありがとうございました」と語った。

 

出港時は、神戸市消防音楽隊による演奏を行い、サプライズで花火も打ち上げて歓送した。出港した同船を見守る人の中には由良和久元船長の姿もあり、今回の客船事業終了について「とても驚きました」と答えた。また同船に多く乗船した人は「申し込んだけれどいっぱいでとれなかった。仲良くなったスタッフが船のデッキに出てきていたので手を振った」と別れを惜しんだことを話した。

 

同船は来年1月4日15時、神戸港に入港予定。最後の出港は同6日17時。なお、神戸ポートターミナルでは「日本クルーズ客船と神戸港のあゆみ」と題したパネル展と動画の展示を1月末まで行っている。

 

写真1点目:ラストクルーズ出港セレモニーでの記念撮影

写真2点目:旗を振って見送る人たち

写真3点目:操舵室から帽子を振る松井船長

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