フェリーで韓国へ！【パンスタークルーズ】
新造船が拓く 未来の国際フェリー＆クルーズ

2002年。サッカー・ワールドカップが日本と韓国で共同開催された。その直前、大阪〜釜山にフェリー航路が開設されている。就航したのが「パンスター・ドリーム」（パンスタークルーズ）である。

それから20年強。パンスタークルーズは、新たに「パンスター・ミラクル」の建造に着手した。同船は2万トンで、全長171メートル。定員399人（乗客355人、乗組員44人）で総客室数は102室。多くの客室にバルコニーを設けるほか、マッサージルームやセラピールーム、サウナ、フィットネススペース、寿司バー、カフェテリアなど多様な施設を設置した「クルーズフェリー」だ。デッキには屋外プールやジョギングトラック、ジャグジー、屋台なども設ける。コンセプトは「コリアン・ロイヤル・モダンアート」。多彩な照明を用い、幻想的な空間を演出する。

大阪〜釜山航路といえば、大阪発なら昼間から夕方にかけて明石海峡大橋をくぐり、「東洋のエーゲ海」と称される瀬戸内の多島美を満喫できる。釜山発なら関門海峡ナイトクルーズを楽しめる。釜山入港時は、釜山が誇る海岸風景を船上から眺めつつ釜山港大橋を通過と、アトラクション満載だ。韓国旅行とともに瀬戸内海の船旅を心ゆくまで味わえるのがだいご味だ。パンスター・ミラクルの登場で、その船旅はより魅惑に満ちたワンナイトクルーズとなるのは間違いない。

船の性能面にも注目したい。韓国建造のフェリーとして初めてディーゼルエンジンに電気モーターと発電機機能を追加、燃料消費と排ガスを大幅に減らす環境に優しいエコハイブリッド推進方式を導入。船体の揺れを最小化するフィンスタビライザーも設置する。さらにスターリンクの導入も予定されており、快適なインターネット環境も兼ね備える。