新時代を展望する、神戸ポートタワー
2024年4月26日リニューアルオープン!

CRUISE STORY
クルーズストーリー
2024.03.15

ものづくりマインドと人情薫る下町エリアをプチ探訪

 

神戸港は複数ある客船ターミナルと鉄道、道路、空港すべての交通アクセスがいい。ウォーターフロントに新しい高層ビルが増加中だ。 タクシーの運転手さんに聞くと、「昔は通勤路の途中とか、市街の遠くからもポートタワーが見えたねえ。赤い色が目印で。写真を撮りたい? いまはビルや高速道路があるから、どうやろなあ」。しばし考えてから案内してくれたのは、花隈城址とヴィーナスブリッジのある金星台。どちらからも林立するビルの間にポートタワーの「赤」がしかと望めた。

 

1995年1月17日の阪神淡路大震災後、2月14日には被災市民を勇気づけるため、神戸ポートタワーと神戸海洋博物館が夜間ライトアップを再開した。「あれは、まさに〝心のともしび”でしたわ」と話すのは、地場産業プロジェクトのけん引役で、神戸ポートタワー低層2階の運営にあたる「熾リ」の代表・前川拓史氏だ。

 

長田区で創業53年という「神戸ザック」の事業を継承し、神戸下町のものづくりネットワークにも邁進。「他には真似のできない技術と、港町神戸らしいセンスを持ち合わせた職人さんがいる。でも売り方がわからなかったりしている。それらを繋げて、きちんと販売や発信をするのが自分らの役割」という。

 

夕刻、地元商店街が大好きという前川氏と、長田エリア探訪に出た。うどんや関東だき(おでん)などメニュー豊富な食堂あり、お好み焼店あり。新長田はお好み焼店集積日本一ともいわれ、地元発信の「鉄板こなもんマップ」を片手に歩くのも楽しい。「泡の出るもん、飲むかい?」「ビールともいうよね」と、カウンター越しのやりとりに笑顔が弾ける。夫婦二人三脚や家族経営の店が多いのもうれしい。少しディープで気さくな、もうひとつの神戸。これもぜひ街歩きプランに加えてみたい。

元町の少し西にある花隈城址からJRの高架線越しに望むタワー

 

歴史ある「神戸ザック イモック」をポートタワーでも

 

神戸ザック 長田エリアで創業53年のハンドメイドザック店。背負ったときの背中の感触、使いやすさは絶妙だ。「地場産業の技術や魅力を、商品を通して伝えたい」という前川拓史氏。地元小学生のザックの注文もある。ポートタワー低層2階のショップ「イコリ」に主力商品を提供、自社商品以外に山、海、自然をテーマにした地場産品をセレクト、イベントも企画。

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オリジナルな刺繍を製作、繊細な世界観が広がる

 

金川刺繍 長田で三代続く刺繍屋。震災前は40人以上もスタッフを抱えていたが、「いまは個人向けに、夫婦でオリジナル商品を考えたり。ワッペン1点から作りますよ」と代表の金川誠司氏。壁には2000色以上の糸。「絹の糸はやっぱり風合いが出る」。筆で描くように進めるミシン刺繍は、思わず見入る見事な出来映え。旅の記念にオリジナル刺繍をオーダーしてみては。

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長田エリアの名物うどん、牛すじ煮込み「ぼっかけ」を

 

出雲食堂 ご主人は「中学生のとき親戚の親方のうどんを食べて、これがおれの道だと決めた。震災で店を失くして2年休んだだけ。やめてもやることないからね」と笑う。牛すじ肉を甘辛く煮込んだ”ぼっかけ”入りのうどんは長田エリアの名物だ。単品から定食まで壁いっぱいのメニュー、どれもがうまい!

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仲良し夫婦が作る、長田発祥の絶妙そばめし

 

さんぺい 「とにかく長田が好きで、”お好み”が好きで。ここで店して、しゃべっているのが好きなの」と女将さん。店の中央の鉄板で今日も使い慣れたコテをふるう。長田発祥「そばめし」に入れるご飯は、水加減も特別。フロア担当のご主人と毎日喫茶店のモーニングに出かけるという、仲良しご夫婦だ。

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