「飛鳥Ⅱ」
雄大な島風景と美味を堪能、これぞ冬クルーズ

「飛鳥Ⅱ」 雄大な島風景と美味を堪能、これぞ冬クルーズ
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2021.02.27
2020年の年末を締めくくるクルーズに乗船した。
完璧なまでの感染症対策が施された飛鳥Ⅱでの旅は、
思いがけず大自然に触れ、ごちそうを堪能した2泊3日となった。

写真=田村浩章 文=高橋麻紀子
夕景のみなとみらいに見送られ
翌朝は目覚めたら別世界に

筆者にとって今回の乗船は、飛鳥Ⅱが運航を再開してから初めてである。しかし不安よりも改装されてから初乗船となることにわくわくしていた。というのも船内では徹底した感染症対策がなされていると聞いていたし、乗船前には全乗客に対するPCR検査もある。取材で乗船するわれわれはさらに当日のPCR検査もあり、「ウイルスを持ち込まない」という意気込みを感じることができた。クルーズ旅の素晴らしさを体験したことがある者にとって、また気軽に船の旅ができるようになる、その第一歩がこの厳重な感染症対策にあった。

 

2020年最後を飾る12月28日からの横浜発着2泊3日。2日目は終日クルーズの航程だ。初日の夕方5時、高層ビルの隙間から富士山と、日没の早い冬だからこそ楽しめる夕暮れに染まるみなとみらいの風景に見送られ、飛鳥Ⅱは静かに岸壁を離れた。感染症対策のため出航セレモニーはないが、デッキに乗客の姿もあり、大さん橋を彩っていたイルミネーションも冬の澄んだ空気の中で実に幻想的であった。ディナー、そしてマジックショーなどを楽しみ、初日の夜を過ごした。

 

翌朝、目覚めて天気はどうか、とカーテンを開いて目に飛び込んで来たのは、濃い緑に覆われた島。確か当初は相模湾を周回する予定だったはず。前夜船長が大島あたりを目指します、と放送で言っていたのを思い出したが、現在地を部屋のテレビで確認したら、見えていたのは伊豆諸島の御蔵島であった。この粋な計らいは、船旅ならではのフレキシブルさだろう。絶景を楽しむために、新設された露天風呂へと急いだ。すると先客もなく、海風と目の前に美しい島を眺めながらの朝風呂というぜいたくな時間を過ごせたのである。

CRUISE GALLERY
伊豆諸島の御蔵島。緑に覆われた断崖絶壁は、まるでハワイ諸島のカウアイ島を思わせる
新設されたプレミアダイニング「ザ・ベール」は海を目の前にしながら食事を楽しめる(ディナー時のみ)
海に突き出る巨岩、と思ったらこれも立派な島。 伊豆諸島の大野原島だ。洋上からの絶景
アヴェダ サロン&スパも12月から営業を再開 (一部サービスを除く)
朝食にオムレツを頼んだらイルカのケチャップアートが施されていた
CRUISE GALLERY
朝食にオムレツを頼んだらイルカのケチャップアートが施されていた
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