「ダイヤモンド・プリンセス」いよいよ復活、その目指すところは
プリンセス・クルーズ日本支社/堀川悟代表取締役社長インタビュー

「ダイヤモンド・プリンセス」いよいよ復活、その目指すところは プリンセス・クルーズ日本支社/堀川悟代表取締役社長インタビュー
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2023.01.13
2023年春、いよいよ3年ぶりに外国客船の日本発着クルーズが復活する。
その第一船になりそうなのが、2023年3月15日からクルーズの予定がある「ダイヤモンド・プリンセス」。

運航するプリンセス・クルーズの日本支社であるカーニバル・ジャパンの堀川悟代表取締役社長は、
3年ぶりの日本発着クルーズを前に、いかなる勝ち筋を見ているのか。
きたる新たなクルーズについて、この3年で進化した点について、そして船内の感染症対策から目指す未来について聞いた。
取材・文=吉田絵里
2023年3月から日本発着クルーズの再始動を予定している「ダイヤモンド・プリンセス」。船尾には日本式の大浴場も備え、「日本人向きの外国船」と言われてきた

――いよいよ今春、日本発着が始まりますね。以前よりも8泊以上、少し長めのクルーズが多い印象です。

 

堀川悟代表取締役社長(以下敬称略) 3月15日~12月1日まで、33本を予定しています。2023年の日本発着クルーズは、全般的に船の航行速度を落として、ゆったり目のスケジュールになっています。というのも環境に優しいクルーズを目指しているから。やはり航行速度を上げると燃費も悪くなります。すると廃棄物も多くなり、環境に負荷がかかる。これからのクルーズは、そうした配慮も必要だと思います。

 

――日本では短いクルーズの方がいいという声もありますが。

 

堀川 もともと「ダイヤモンド・プリンセス」は外国客船ですので、カボタージュ規制があり、1クルーズ中1回は外国の港に寄港しなければなりません。必然的にスケジュールは長くなります。

 

弊社ではアンケートを実施していますが、クルーズに参加するお客さまは、リピーターの方でなくても長い方がいいとおっしゃる方が多いのです。実際にある程度日数があった方が、本当の船旅の良さが味わえると思います。

 

長い日程だと仕事をしている人が乗りにくいという声もありますが、そういう方はゴールデンウィークや夏休み、シルバーウィークといった特定の期間に集中します。ですのでそれ以外の期間は、1〜2日長くなっても都合が調整できる方が乗られる傾向にあります。

 

――コースを見ていると九州方面が多い印象です。

 

堀川 当初はロシアのコルサコフ寄港を発表しておりましたが、この情勢で変更しました。代わりに釜山や済州島に変更となり、距離的に近い九州を周遊するコースが増えています。

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鹿児島の桜島沖を航行する「ダイヤモンド・プリンセス」。今年は九州で見られる機会が増えそうだ
CRUISE GALLERY
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鹿児島の桜島沖を航行する「ダイヤモンド・プリンセス」。今年は九州で見られる機会が増えそうだ

――予約状況はいかがですか。

 

堀川 昨年10月に日本の水際対策の緩和が発表され、外国人への門戸が開かれるとアナウンスされると潮目が変わった感じがあります。外国人の予約が増えました。さらに11月15日に国土交通省の齋藤大臣による国際クルーズの受入再開の発表以降は、かなり反応をいただいています。

 

――人気のコースなどはありますか。

 

堀川 前年、前々年とクルーズを行えず、そのまま繰り越して予約をしていただいているお客さまもいて、満船に近いコースもあります。やはりお祭りや花火などイベントが絡んだコースは人気ですね。北海道をめぐる定番コースも人気があります。

 

――乗客の国籍はいかがでしょうか。

 

堀川 2019年度は乗客の55パーセントが日本人で、残りが外国人乗客でした。23年度はこの割合が逆転しそうです。

 

予約状況を見ると、欧米人の方々の旅行意欲の高さがうかがえます。旅行先として日本はとても魅力的です。

 

時期によっては欧米人乗客が7割を超えるようなクルーズも出てくると思います。乗組員も外国人が多いので、船内はまさにコスモポリタンな雰囲気になると思います。日本人のお客さまにとっては、船内でインターナショナルな雰囲気を感じる絶好の機会です。いきなり遠くの外国まで行くことにハードルを感じる方も、プリンセス・クルーズなら日本の港から船に乗った瞬間、外国の雰囲気を気軽に体感できます。一番気軽に体験できる海外旅行とお考えいただければと思っています。

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船内の吹き抜けのアトリウム。日本にいながら「外国」を味わえる
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ダイニングやバーなどは、上品なインテリアでまとめられている

――一方でコスタクルーズなど、日本市場から撤退する外国船社もあります。

 

堀川 コスタクルーズに関しては、プリンセス・クルーズと同じカーニバル・クルーズ傘下です。一方は日本を撤退し、一方はこれまで同様、日本市場に注力していく。コスタクルーズは中国マーケットを意識していて、その影響を受けています。プリンセス・クルーズは日本人と欧米人がメインマーケットで、特に欧米人にとっては日本は魅力的なディスティネーションであることもあって、継続してクルーズを実施するという判断に至っています。

 

ブランドイメージもありますね。プリンセス・クルーズはやはり日本人にちょうどいい、身の丈に合った感じを覚えるのだと思います。プレミアムなサービスは、背伸びせずに、くだけすぎずに、ちょうどよいと心地よく感じていただけるのではないでしょうか。

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船内にある「海(Kai)寿司」では本格的な寿司も味わえる
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朝食には和定食も用意されている。日本人はホッとする味だ

――運航再開に当たって、ハードルはありますでしょうか。

 

堀川 乗組員の確保ですね。やはりコロナ禍で運航が止まってしまっていた期間があり、その間に乗組員をやめてしまっている人もいます。新たに乗組員をリクルートしてトレーニングする必要があります。これらはすべてマイアミで行なっています。

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