新生・飛鳥Ⅱで過ごす、ゆったりとした一日

新生・飛鳥Ⅱで過ごす、ゆったりとした一日
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2020.08.27
運航再開が待たれる新生・飛鳥Ⅱ。再開された暁には、「新設された和洋室に泊まりたい」と思っている人も多いだろう。
船内にわずか2室しかないこの新たな空間に宿泊し、自分たちのペースで過ごす飛鳥Ⅱの一日を考えてみた。

写真=篠田勇(※和洋室撮影) 文=吉田絵里
和のデザインを採用した新客室
デジタル化でさらに快適に

運航再開が待たれる新生・飛鳥Ⅱ。再開された暁には、「新設された和洋室に泊まりたい」と思っている人も多いだろう。船内にわずか2室しかないこの新たな空間に宿泊し、自分たちのペースで過ごす飛鳥Ⅱの一日を考えてみた。

 

和洋室での朝は、丸い障子が張られた丸窓から、心地よく光が差し込むシーンから始まる。ベッドのすぐ脇には読書灯やUSBアダプタもあるから、スマートフォンを充電しながら、まずはニュースをチェックするというのもいいだろう。飛鳥Ⅱは2020年2月の改装で、船内Wi-Fiが導入された。これにより、携帯電話の電波が届かない洋上でもインターネットに接続し、Webサイトの閲覧などが楽しめるようになる。

 

しかも「有料」とだけアナウンスされてきた船内Wi-Fiだが、この和洋室を含むスイートの乗客は回数無制限、Dバルコニーの乗客は一回30分を一日10回まで、それ以外の乗客でも一回30分を一日6回まで無料で使えるという。これだけつなげれば、気兼ねなくニュースなどをチェックできるはずだ。

 

加えて今回の改装では、船内アプリも導入される。事前のインストールは不要で、インターネット接続だけでなく、船内チャットができたり、共同通信のニュースが閲覧できたりする。飛鳥Ⅱからのお知らせや船内新聞アスカデイリーもここから見られるので、まずはベッドでまどろみながら、今日一日の過ごし方を考えてみるのもいいだろう。

 

この船内アプリの担当をしたIT戦略チームの石井健作さんは、「〝飛鳥Ⅱからのお知らせ〟では、お食事前におすすめのワインをチェックしたりできます。露天風呂の営業状況、入港時刻の変更なども確認することが可能になるかと思います」という。しかもこの船内アプリの操作は極力簡単に、機械操作が苦手な人でも楽にできるようにしているというからありがたい。こうしたテクノロジーを導入することは、紙の使用を減らし、ひいては感染症対策にもつながっていくだろう。

CRUISE GALLERY
改装により新しく生まれた和洋室。ふすまを閉めれば、2つの別空間になる。最大3人までが宿泊可能だ

今回、飛鳥Ⅱはシンガポールで大改装を行った。シンガポールのヤードで多国籍のメンバーが飛鳥Ⅱをバージョンアップさせている間も、和洋室では日本からはるばるやってきた職人たちが、その技を発揮していた。

 

だからこそ、和洋室に使われた素材も家具も、多くは日本製、北海道のオーダー家具のメーカーである小笠原工芸社のものが多い。

 

そんなこだわりは和洋室のテーブルやソファ、イスにも表れている。和洋室は他のスイートルーム同様、客室でのインルームダイニングが可能で、それに対応するようにテーブルもイスもかなりゆったりしたサイズだ。大海原を眺めながらの朝食を楽しむのもいい。

 

和洋室は和の要素を取り入れたデザイン性もさることながら、洋室の使い勝手の良さも同居している。ソファはベッドにもなるため深く腰掛けられるゆったりサイズで、腰掛けてミラーディスプレイテレビを見ることもできる。今回の改装で客室のテレビが一新され、今までの船内テレビで放映していたニュースや船内案内、CS放送に加えてVOD(ビデオ・オン・デマンド)が導入された。邦画の名作のほか、BGMチャンネルも。客室でボサノヴァなどの音楽を楽しめ、おしゃれな時間を満喫できそうだ。

 

CRUISE GALLERY
寝室エリアにある、障子付きの丸窓が印象的
入口入ってすぐシンクがある。手洗い時など使い勝手がよい
丸窓から光が差し込む開放的な風呂も、この客室ならでは
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