ハワイ・アラスカグランドクルーズ
「飛鳥Ⅱ」が見せるありのままの大自然

ハワイ・アラスカグランドクルーズ 「飛鳥Ⅱ」が見せるありのままの大自然
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2019.08.27

●ロングならではの楽しみ

 

今クルーズは40日間のロングクルーズ。横浜からハワイ、アラスカへと移動するだけあって、終日航海日もそれなりに多い。だが、船内のアクティビティーは実にさまざまで飽きることがなかった。

 

社交ダンスや囲碁、クラフト教室など日常的に楽しめるものから、ハワイ、アラスカにちなんだパーティー、生バンドの演奏や講演会など多岐にわたって開催された。プロダクションショーに小久江船長や川上隆誌ホテルマネージャーが登場したときは大いに盛り上がった。

 

クルーやスタッフも乗客を楽しませようと試行錯誤し、一緒に楽しむことを忘れない。40日間もあると、乗船時は見知らぬ乗客同士が、下船するときには友人のように仲良くなることも珍しくない。そういった船上でのふれあいも忘れがたい思い出となる。

 

 

食事も毎日バリエーション豊富なメニューが並び、海外でもおいしい和食が味わえるのは日本船だからこそ。東京・西麻布にあるイタリア料理レストラン「アルポルト」のオーナーシェフ、片岡護氏を迎えたスペシャルディナーや、現地の食材を使った特別メニューなど、われわれの舌を飽きさせないアレンジに大満足だった。

 

クルーズの最後に小久江船長に話を伺う機会があり、「一番印象に残っている景色」について聞いてみた。いろいろと挙げてくださる中で、「今見えている景色が一番いい」とおっしゃった言葉が強く心に残っている。

 

天候に左右されながらも試行錯誤し、われわれに見せてくれた数々の絶景。それはまさに「地球はいま生きている」と実感できる、大自然の崇高な姿だった。だが、刻一刻と自然環境が変化している中で、今のこの景色がまた同じように見られるとは限らない。アラスカ航路を何度か操船したことのある小久江船長も、氷河が少なくなっていたり、山に雪が残ってないなど、いといろと感じたこともあったようだ。

 

そしてそれは、この先も緩やかに変わっていくだろう。だからこそ、今見ることのできる絶景を少しでも多く届けられるようにと考えている小久江船長の言葉に、はっと気づかされる思いだった。

CRUISE GALLERY
キングクラブやキングサーモンなど、アラスカならではのメニューがふるまわれた
カウボーイファッションを楽しめるアメリカンなイベントも
ハワイアンデッキディナーでは生バンドの演奏やフラダンスショーも披露された
アラスカにちなんで動物たちの見事なアイスカービングが並んだ
ペンアイコン取材メモ

2019年ハワイ・アラスカ グランドクルーズ
日程:2019年6月3日(月)〜7月12日(金)
コース:横浜~ナウィリウィリ~ホノルル~ラハイナ~ヒロ~ビクトリア~バンクーバー~ケチカン~ジュノー~スキャグウェイ~ペトロパブロフスクカムチャッキー~横浜
クルーズ代金:196万5000円(Kステート)~997万5000円(Sロイヤルスイート)
船名:飛鳥Ⅱ(郵船クルーズ)/総トン数:5万142トン
乗客定員:872人/乗組員数:約470人

2019年10月号に掲載
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