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MSCエウリビア、業界初のGHG排出実質ゼロ航海へ

2023.05.26
外国客船

MSCクルーズのLNG燃料焚き新造船「MSCエウリビア」(18万1541トン)が6月3日、業界初となる温室効果ガス(GHG)排出量実質ゼロを実証する4日間の航海へ出発する。建造中のサン・ナゼール(フランス)のアトランティック造船所から出航、コペンハーゲンでの命名式に向かう。到着は7日予定。

 

GHG排出量の大幅削減を目指すMSCクルーズは今回、初の試みとして400トンのバイオLNGを購入、ドロップイン燃料として使用する。この初航海での速力と行程は、燃料消費量を最小限に抑えるため、エンジンの構成と負荷を最適化する特別な設計が施されている。

 

MSCグループのクルーズ部門会長、ピエールフランチェスコ・ヴァーゴ氏は「MSCクルーズの最新フラッグシップ、エウリビアによる業界初のGHG排出量実質ゼロの航海は、私たちの脱炭素化の旅における新たな重要な一歩を告げるもの」と述べる一方、「当社のバイオLNGの購入は、クルーズ会社はじめ海事産業からよりクリーンな燃料への需要があるという市場への明確なシグナルだが、政府、生産者、エンドユーザーは協力して規模を拡大する必要がある」としている。

 

また、MSCクルーズ上級副社長のミケーレ・フランシオーニ氏は「私たちは脱炭素化への移行に全力を尽くし、それを促進するためにできることはすべて導入する。ネット・ゼロ航海のビジョンを完全に実現するためには、バイオLNG、e-LNG、グリーン水素、グリーンメタノールなどの代替燃料が、大規模に広く利用されるようにならなければならない」と指摘している。

 

(写真提供:MSCクルーズ)

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