日常に戻りつつあるスペイン、アンダルシアへ。欧州リバークルーズ乗船記

■DAY6<乗船4日目>

 アンダルシア沿岸部へ、そして船に乗り遅れる

 

4日目は午前9時に出発。10時には闘牛の牧場Campo Abiertoに到着。東京オリンピックにも出場したというアントニオ氏の乗馬ショーを楽しんだ。その後はヘレスに移動。自由行動でヘレスを1時間ほど歩き回る。午後2時に戻り、遅めのランチを船で味わう。メニューはハムの盛り合わせ、牛肉ほほ肉のリングイネ、パウンドケーキとピスタチオアイスクリーム。

 

その後、カディスではウォーキングでの寄港地ツアーが予定されていたが、自分で歩きたくなって別行動を取った。中世、南米から略奪した富の集積基地だけあり、当時の血生臭さと繁栄の跡が色褪ながらも濃く残っている。古都の魅力に絡まれて、陽が落ちてから港へ向かう。

 

すると泊まっているはずの場所に船がない! なんとすでに次の港へ旅立った後だった。出港時間を確認していなかったのに気がついたが、それも後の祭りだ。船においていかれてしまったのだ……。

運のいいことに次の停泊地は、直線距離で10キロメートルのところにあるエル・プエルト・デ・ラ・サンタ・マリア。さらに運良くパスポートと多少のキャッシュを持っていたので、港湾管理事務所でタクシーを捕まえてもらい、次の港まで行き、ディナーに間に合った。外出するときは船の連絡先と、パスポートと多少の現金は必須だと実感した。

 

ディナーはレストランをスペイン色に飾ったスペインナイト。パエリア、スペインチーズ盛り合わせ、オレンジクリームのスポンジケーキだった。

 

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スペインといえばパエージャ(パエリア)。クルーズのスペインナイトのディナーでもメインディッシュとして出てきた
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スペインといえばパエージャ(パエリア)。クルーズのスペインナイトのディナーでもメインディッシュとして出てきた
東京オリンピックにも出場したというアントニオが乗る馬術を広大な牧場で見る。ただただ美しい
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東京オリンピックにも出場したというアントニオが乗る馬術を広大な牧場で見る。ただただ美しい
■DAY7 <乗船5日目>

エル・プエルト・デ・サンタ・マリアを歩く

 

5日目は午前9時から寄港地ツアーとしてエル・プエルト・デ・サンタ・マリアのウォーキングツアーに参加した。スペインの夜明けは午前7時だったので、日本の感覚だと午前5時くらいの感覚だ。大聖堂前で休憩の後、闘牛場をめぐって10時半にシェリー酒の大手ワイナリー「オズボーン」で、再び乗馬ショーを満喫する。その後ワインテイスティングとショッピングを楽しんだ。

 

正午にセビリアに向けて出港。今日もスペイン式のランチがうれしい。メニューはフリット、鯛のポルトガル風、チーズ、コーヒーとアイスクリーム。

 

ワインをテーブルで3本開けた食事の後は、優雅に川を上るリバークルーズ。再びほぼ全視野で地平線まで広がる風景を、サンセットから夜景まで堪能する。

 

ディナーのメニューはマグロのパテ、アヒルの蜂蜜炒め、チェリートマトと豆のサラダ、レモンパイとライムのアイスクリーム。

 

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ワイナリー「OSBONE」のショップ。貯蔵蔵をリノベーションし、優雅な空間に変身している
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ワイナリー「OSBONE」のショップ。貯蔵蔵をリノベーションし、優雅な空間に変身している
■DAY8 <乗船6日目>

クルーズにはアルハンブラ宮殿ツアーも含まれている

 

乗船6日目の寄港地ツアーは終日のグラナダツアーで、こちらはクルーズ代金に含まれている。クルーズに参加するだけで、コルドバもグラナダも行けてしまうのは、かなりお得だと思う。初めてアンダルシアを訪れるなら、間違いなくおすすめだ。

 

以前の旅行でグラナダに2日泊まってアルハンブラ宮殿も大聖堂も堪能したので、今回はパスして、セビリアを終日歩いて回った。

 

まず現在セビリア大学になっている王立タバコ工場へ。そして闘牛場、市場、セビリア美術館、旧市街を目的もなく歩き、陽が落ちてから船に戻った。

 

ディナーは20時半から。メニューはサラダ、アヒルの胸肉焼き、鯛のブイヤベース、ブルーチーズとエキゾチックフルーツのパンナコッタ。

 

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セビリアの闘牛場。オフシーズンは中を歩くことができる
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セビリアの闘牛場。オフシーズンは中を歩くことができる
■DAY9 <乗船7日目>

コロンブスの船を体験する

 

7日目の寄港地ツアーは、ウェルバ近くの「ムエレ・デラ・カラベラス」。コロンブスが新大陸を渡った帆船のレプリカがあるドックを見学に行く。現代と比べると主船ですらとてつもなく小さい。こんなものでよく大西洋を越えられたものだと驚く。一方で南米での虐殺に関しては触れられていないことに違和感を覚える。その後、コロンブスが住居としていたというラビダ修道院を見学する。

 

午後2時に戻りランチ。メニューは野菜の包み焼きスープ、にんじんのバスマティライス、えんどう豆のプリンだ。

 

午後7時よりフェアウェルパーティー、午後8時よりガラディナーが行われた。そこで出された一皿目は、「ジャパニーズラビオリ」というもの。それは水餃子のわかめ添えだったことに驚く。むしろチャイニーズ・ダンプリングではないかという話題で盛り上がった。

 

その後はフォアグラのジャム添え、牛ステーキの薄切り、メスクランチーズ、最後はクルーズのお約束、ベイクド・アラスカ。この夜の味だけは、好みではなかった。

 

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図面から完全に復刻させたコロンブスの船団。現実的には人類史でも最悪の略奪のきっかけとなったものだ
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図面から完全に復刻させたコロンブスの船団。現実的には人類史でも最悪の略奪のきっかけとなったものだ
■DAY10 <乗船8日目>

「ありがとうクロワジー」とあいさつをして

 

午前7時に最後の朝食をとりに行くが、席は半分も埋まっていない。フランス人グループは飛行機の関係ですでに出発していた。

 

午後8時ころレセプションを通ると、顔見知りになったスペイン人グループもチェックアウトしていた。一週間ともにした英語グループと、仲良くなったフィリピン人のクルーにあいさつして別れを告げ、スーツケースを引いて船を後にした。

 

 

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ペンアイコン取材メモ

アンダルシアクルーズ
日程:2021年11月4日~10日
コース:SHF_PP アンダルシア地方・世界遺産コルドバ・グラナダ巡り8日間
クルーズ代金:€1,349~
船名:「ベル・デ・カディ」(Belle de Cadix)
船社名:クロワジー・ヨーロッパ
全長:110メートル 全幅11.4メートル 乗客定員:176名

※入国時などの感染症対策は2021年11月取材時点のもの。現在は変更の可能性があります

斎藤 正洋(さいとう・まさひろ) 旅行写真家・アートディレクター。クルーズと建築を追いかけ、建築誌、旅行誌、レストラン・ホテルの海外取材で活動。クルーズではグリーンランドから南極まで、建築写真では北はノルウェーから南は大陸長距離バスでアルゼンチンまで走り回る。ありのままの日常にある世界の幸せをテーマに世界を回る。特に世界遺産や古都にからんだ描写は評価が高い。

https://www.saitoon.com/

問い合わせ先:

クロワジー・ヨーロッパ 

https://www.croisieurope-japan.com/

(※乗船コース)

https://www.croisieurope-japan.com/andalusia/shf-pp/

 

船旅見聞録

https://www.funatabifun.com/

 

 

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