【特集】エクスプローラ ジャーニーが提案する
ラグジュアリーの進化系

寿司にオイスターに極上の食が並ぶダイニング

寿司にオイスターに極上の食が並ぶダイニング

【エンポリウムマーケットプレイス】
今回の乗船で驚いたのが、オールデイダイニングの質の高さ。
オーダーしてから作る料理も多く、すべてクルーが皿に盛ってくれるシステムはもはや様々なレストランが一堂に会する、極上の食スペースだ。

 

エクスプローラⅠには11デッキに「エンポリウムマーケットプレイス」があり、朝・昼・晩と好きなものをチョイスして食べられる。いわゆるクルーズ船のビュッフェ・レストランの位置づけだが、ここは一般的なビュッフェとは一線を画す。

 

ここではそれぞれのブースに立つホストが、料理を指定するとお皿に盛ってくれる。自分でお皿を持つわずらわしさは最小限で、衛生的でもある。コロナ禍以降、このスタイルを採り入れるクルーズ船は増えているが、そもそも人手がないとできないだろう。

 

特筆すべきは料理の種類の多さと質の高さ。ディナーではその場で焼いてくれるグリルコーナーや、カニやオイスターが並ぶコーナーもある。焼きたてピザにオーダーごとに作ってくれるパスタや麺類に寿司に……と日本人になじみの味も。スイーツも街角のケーキ屋さんかと思うほど美しく並ぶ。

 

だから「ディナーは11デッキで食べることが多かった」という乗客も。「ビュッフェで済ます」のではなく、あえて「ビュッフェに行く」という選択肢になる場だ。

海に面したテーブルがいくつも並ぶ。
海に面したテーブルがいくつも並ぶ。朝食など混雑する時間も、空きテーブルが見つからないことはない
ハンバーガーはオーダー制。
ハンバーガーはオーダー制。パテはジューシーでバンズもふっくら。日本の高級ハンバーガーを彷彿とさせる味だった
日本人にうれしい、寿司コーナー。
日本人にうれしい、寿司コーナー。好みの握りやロールを提供してくれる外国人乗客にも大人気だった
スイーツは見た目も美しく、味も甘すぎない上品なもの。
料理はすべてそのコーナーを担当するホストがとりわけてくれる。
料理はすべてそのコーナーを担当するホストがとりわけてくれる。また頼めばお皿もテーブルまで運んでくれる
ディナー時にはオイスターやカニのコーナーも。
ディナー時にはオイスターやカニのコーナーも。クリーミーなカキが洋上で好きなだけ楽しめる贅沢さ!
オールデイダイニングの外のデッキには、オーダーするとクレープを作ってくれるコーナーも。
オールデイダイニングの外のデッキには、オーダーするとクレープを作ってくれるコーナーも。ほかにもジェラートやアイスも充実
オーダーしてから作るパスタもこの種類の多さ!
オーダーしてから作るパスタもこの種類の多さ! 日替わりの麺類に寿司が提供されるのは、日本人には心強いだろう

プロから直々に指導が受けられる料理教室

エクスプローラⅠには有料の料理教室があり、シェフ直々に指導してくれる。作れるメニューは日によって変化するが、フランス料理やイタリア料理が中心。この日は2種類の手打ちパスタにトライ。セモリナ粉を混ぜるところから始め、完成品をワインとともに味わった。自分で作ったからこそ3割増しにおいしく感じ、最高の思い出に。

料理教室は材料や器具がきちっと整えられていて、スムーズにスタートできる。
料理教室は材料や器具がきちっと整えられていて、スムーズにスタートできる。背面が海というのも最高のロケーション
シェフ直伝の手作り生パスタ2種。
シェフ直伝の手作り生パスタ2種。船内でも同じメニューを提供している本格
パスタマシーンを使って、パスタを作っていく。
パスタマシーンを使って、パスタを作っていく。レシピを学べるのはもちろんのこと、シェフと直々に話せるのも楽しい
物質的な豊かさにとどまらない「ラグジュアリー」
そこにあるのは、人生を豊かにする体験

「ラグジュアリーとは何か」──最近クルーズ船に乗るたびに、そんなことを考える。

 

人によってラグジュアリーの定義は異なるだろう。豪華絢爛な世界で、輝く宝石に囲まれる「ラグジュアリー」も存在する。

 

エクスプローラ ジャーニーが提案するラグジュアリーは、物質的な豊かさにとどまらない。寄港地体験ツアーでは地元の選りすぐられたレストランで、名物料理を少しずついただく体験ができた。少人数だからこそなしえた地元との距離の近さが印象に残っている。

 

美食の数々、特に同船のダイニング「アンソロジー」にて陸に下りずしてミシュランシェフの繊細な9皿ものコース料理を、ゆったりと楽しめたことも良き思い出だ。

 

客室のコーヒーマシンがうまく使えなかったところ、ホストがすぐ飛んできてくれた。彼女がやるとあっという間にできて、顔を見合わせ笑った瞬間はいまも忘れられない。

 

エクスプローラ ジャーニーのテーマである「Ocean State of Mind(海とのつながり)」。それは常に海を感じながら、心地よくストレスなく、さらにその船旅でしかなしえない、人生を豊かにする体験をもたらすことなのかもしれない。旅が終わったいま、自分のマインドが心地よくリセットされた感覚がある。

 

すでにエクスプローラⅥまでの建造が決まっているエクスプローラ ジャーニー。急速に拡大をしているなか、知名度が高まりきっていない今こそ、コストパフォーマンスよく乗船できるタイミングなのかもしれない。

船内にしつらえられたデコラティブな階段。
船内にしつらえられたデコラティブな階段。「MSCベリッシマ」のスワロフスキーの階段をほうふつとさせる
RINAのドルフィン認証を受け、燃料を採用し、環境にも配慮した「エクスプローラⅠ」。
RINAのドルフィン認証を受け、燃料を採用し、環境にも配慮した「エクスプローラⅠ」。この後、第6船までデビュー予定で、コースの選択肢も増えるだろう。日本に来航する日もくるかもしれない
広々とした船首のデッキ。
広々とした船首のデッキ。近年眺望を楽しめる広いラウンジが全体的に減っている中、こうしたクルーズ船らしい空間は貴重だ
ペンアイコン取材メモ

エクスプローラⅠ
ロサンゼルス〜バンクーバー
日程:2024年4月12日〜18日
船名:エクスプローラⅠ
(エクスプローラ ジャーニー)
コース:ロサンゼルス〜サンフランシスコ〜アストリア〜ビクトリア〜バンクーバー
総トン数:6万3900トン
乗客定員:922人/乗組員数735人
Explorajourneys.com

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