東京港の客船受入が2カ所に
新しくなって再稼働、晴海客船ターミナル

東京港の客船受入が2カ所に 新しくなって再稼働、晴海客船ターミナル
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2026.02.27
東京の海の玄関として約30年の歴史を刻んだ東京港「晴海客船ターミナル」。2025年、ついに施設が完成し、新しい姿で客船の受入が始まった。これで東京港では「東京国際クルーズターミナル」と2カ所で客船の利用が可能になる。
写真=高橋敦史 文=宮崎由貴子
夕日に照らされる晴海客船ターミナル。この日は「三井オーシャンフジ」が入港していた
人々の暮らしにとけこむ 、新しいクルーズターミナル

5年ぶりに訪れた東京・晴海エリアは、まったく別の街に変貌していた。街には緑があふれ、新しいマンション群のベランダにも木々が見える。以前はなかった商業施設もでき、小さな子供連れの家族も多く賑わいを見せている。

 

晴海エリアは2020年東京オリンピックの際に選手村が整備され、現在は「晴海フラッグ」として再開発が進んでいる。選手村の宿泊棟を改修したマンション群のほか、高層ビルや商業施設、小中学校などが建設され、まさに新しい街づくりが進行中だ。

 

その晴海エリアに2025年、「晴海客船ターミナル」の新しい施設が完成した。そもそも、晴海客船ターミナルが誕生したのは、東京港が開港50周年を迎えた1991年。2019年からオリンピック選手村の建設のため休館し、2022年からは新施設建設のため閉館していたが、ついに新しい施設が完成。客船の受け入れが5年ぶりに再開された。

 

新しいターミナル施設は平屋建、岸壁延長456メートル(1バース)。レインボーブリッジよりも内湾に位置するため、橋をくぐることができる中小型の客船が中心となる。

 

多層階だった以前のターミナル施設と比べると小ぶりな印象だが、階段を使って上り下りする必要がなく、乗下船の動線がとてもスムーズだ。駐車スペースも広くなり、大型観光バスは約30台停められるようになった。

 

撮影当日、犬を連れたご婦人たちに「この船はどこに行くの?」と声をかけられた。隣接する公園からは子供たちの歓声が聞こえる。夕方には公園にいた多くの市民が客船の出航を見送っていた。港と言えば不便な場所にあることが多いが、ここは人が住む場所に完成したターミナルだ。ここに集う人たちは船を身近に感じ、きっと近いうちにクルーズに行くことになるだろう。

 

晴海は銀座などへのアクセスもよく、クルーズ前後の観光にも最適だ。客船入港時には港とJR東京駅周辺を結ぶ無料シャトルバスも運行されており、さらに便利に。

 

そして東京港にはもう一つ、レインボーブリッジの外側に「東京国際クルーズターミナル」があり、2カ所で客船の受け入れが可能になった。こちらは22万トン級の超大型客船にも対応可能で、2028年度にはディズニー客船が就航予定だ。

 

東京港が客船でにぎわうことは、クルーズファンにとってはうれしい限りだ。ただし、乗船の際にはどちらのターミナルを利用するか、よく確認してから出かけたい。

東京港晴海客船ターミナル
「三井オーシャンフジ」と平屋建の晴海客船ターミナル
東京港晴海客船ターミナル
壁面には世界地図も
東京港晴海客船ターミナル
ターミナル施設は客船寄港時以外も利用可能。静かに海を眺めるのもいい
東京港晴海客船ターミナル
広々とした待合スペース。ワンフロアで使いやすい
東京港晴海客船ターミナル
旧施設から残るオブジェ「風媒銀乱」(ふうばいぎんらん)
CRUISE2026年春号に掲載
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