久々に海外クルーズへ!
多彩な文化を感じられるシンガポールクルーズ

久々に海外クルーズへ! 多彩な文化を感じられるシンガポールクルーズ
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2022.11.08
ロボットがカクテルを作ってくれる「バイオニックバー」。オーダーもタッチパネルで。ロボットの動きが愛らしく感じる

●Wi-Fiも飲食も最新鋭

 

驚いたのは、この船には紙に印刷された船内新聞がなく(※2)、すべて専用のアプリケーションで船内スケジュールが示されていること。エンタメ施設や各種ダイニングの予約もこのアプリ上で行う。人気のエンタメやダイニングは満席になることもあるから、いかにアプリを使いこなすかが洋上生活を楽しむ鍵になる。

 

ちなみに船上のWi-FiはVoom SurfとVoom Streamの2種類あり、どちらも有料(※3)。日本人が頻繁に使うチャットアプリ「LINE」や動画閲覧はStreamで対応しており、これまで乗ったどの船よりサクサクと動いた。洋上でのワーケーションも、寝る前にお気に入りの動画を見ることも、この船上Wi-Fiならかなう。こうしたところもこの船が最新鋭たるゆえんだ。

 

(※2)取材クルーズでは。クルーズによっては配られる場合もある
(※3)Voom Surfプランで24時間19.99USドル、全泊分購入の場合は1泊あたり12.99USドル〜。これもアプリから購入可能

 

●ロボットに心動かされる近未来がここに

 

飲食でも同様に〝最新鋭〟を感じるシーンが多々あった。例えば有名なロボットがカクテルを作ってくれる「バイオニックバー」。ここには常に人が集い、カクテルができるたびに歓声が上がっていた。カクテルは定番のものから味も配合も好きに決められるものまで、種類は無限大だ。心がないはずのロボットが作る、一杯のカクテル。それに乗客たちの心が動かされている光景は、なんだか「近未来」を目の当たりにするかのようだった。この船では飲食もエンターテインメントの一部だ。

 

「不思議の国のアリス」をテーマにしたレストラン「ワンダーランド」は乗客の間でも話題に。一品一品斬新なプレゼンテーションが楽しめる。まず水をつけた筆でなぞるとメニューが浮き上がる
キノコ型のデザートもユニーク
ユーモラスなパフォーマンスが眼前で披露される鉄板焼き。肉料理のほか、シーフードも充実
遊び施設満載の船内だが、一方で写真のステーキハウス「チョップスグリル」などは、落ち着いた高級感あふれる。場所により雰囲気にメリハリがある
CRUISE GALLERY
遊び施設満載の船内だが、一方で写真のステーキハウス「チョップスグリル」などは、落ち着いた高級感あふれる。場所により雰囲気にメリハリがある

●久々に異国にふれる喜び

 

こうした船上の充実度もさることながら、久々の外国の寄港地も刺激に満ちていた。寄港国のマレーシアでは事前にアプリで個人データを登録すれば、乗船時に船にパスポートを預けたまま、なんのチェックもなく下船できた。

 

マレーシアもシンガポールと同じく多民族国家だ。マレー人を中心に、中華系やインド系などで構成されている。最初の寄港地ポートクランから、まずはバトゥ洞窟を訪れた。ここは石灰岩の洞窟の中がヒンドゥー寺院になっていて、インド以外にあるヒンドゥー寺院として最も有名な場所だ。

 

洞窟内にはなまめかしいカラフルなライトアップの中に、極彩色の寺院がそびえたっていた。お香のエキゾチックな香りがたちこめる中を、インドの民族衣装であるサリーをまとった女性が熱心に祈りを捧げている。

バトゥ洞窟では入口で巨大な黄金のムルガン神の像が迎えてくれる。洞窟内部までの階段も極彩色に塗られている
CRUISE GALLERY
バトゥ洞窟では入口で巨大な黄金のムルガン神の像が迎えてくれる。洞窟内部までの階段も極彩色に塗られている

そこはまさしく〝異国〟だった。世界は広く、日本にいるとふれる機会が少ない、さまざまな文化がある。コロナ禍で旅行、ましてや海外旅行は不要不急だと烙印を押された気がしていた。けれど知らないことを知りたいという欲求、異文化を体験したいという知的好奇心は、決して人生に不要なものではない。むしろ人生を彩る大切なエッセンスだと、異国のヒンドゥー寺院を眺めながら痛感した。これからは胸を張ってどんどん海外への旅を楽しもう、とも。

ペナン島、そしてシンガポールなどでも花開いたプラナカン文化。西洋と中国文化が融合した絢爛たる世界にふれられる
CRUISE GALLERY
ペナン島、そしてシンガポールなどでも花開いたプラナカン文化。西洋と中国文化が融合した絢爛たる世界にふれられる
関連記事
TOPへ戻る
シェアアイコン