【Mighty Crownインタビュー】日本初のミュージッククルーズを
横浜港発着・MSCベリッシマで2023年7月に開催!
延期しても開催したかった「FAR EAST REGGAE CRUISE」の魅力とは?
■ジャマイカの大物アーティスト6組が、バンドを連れて出演!
――国内外の出演アーティストが続々と発表されていますが、WEB CRUISE読者にどんなアーティストなのか教えていただけますか。
S 今回のクルーズがMighty Crownとしての活動ファイナルなので、やっぱり自分達が影響を受けてきたというか、一緒にこの音楽人生、レゲエ人生を送ってきた中で欠かせない人達ですね。
――なるほど、まさに集大成ですね! レゲエをあまり知らない読者のために、出演アーティストの特徴や魅力について教えてもらえますか。
S まずは海外アーティストから。追加発表したBeenie Man (ビーニマン)は、2007年の横浜レゲエ祭でスタジアムを揺らすほどに盛り上げた、ジャマイカが誇るキングオブダンスホール。
世代がそれぞれ違っていて、T.O.K.(ティー・オー・ケー)は、今30代・40代の方にとっては青春ドンピシャ。レゲエに限らず、ヒップホップやクラブミュージックを聴いていた人は絶対に知っているであろう有名な曲があります。でも2015年から活動休止をしていて、去年ぐらいから活動再開したということで「やっぱりブッキングしたいな」と。
T 日本でも、ものすごい人気があるアーティストだからね。


S あと、Wayne Wonder(ウェイン・ワンダー)は80年代から活動しているシンガーで、ここは欠かせないかな。代表曲に「No Letting Go」という……
T メジャーヒットですね。世界中で流行りました。

S そして、Freddie McGregor(フレディー・マクレガー)は、Bob Marley(ボブ・マーリー)の時代からやっている人なので、「レゲエといえばこの人」というくくりに入る大大先輩。自分達とも良い関係性で。レゲエミュージックをずっとやり続けて、広げ続けてきた人で、シーンには欠かせないリビングレジェンドですね。去年11月に脳卒中を起こして12月のツアーは全部キャンセルしたみたいだけど、今は回復して元気になってリハビリ中で、日本に来る気満々です。
Beenie Man、T.O.K.、Wayne Wonder、Freddie McGregorの3アーティストは、Ruff Kutt Band(ラフ・カット・バンド)というジャマイカのバンドでパフォーマンスしてもらいます。
――海の上で、バンドによるパフォーマンスは気持ちよさそうですね。
S そうだね。MSCベリッシマの屋外プールデッキにメインステージを設けてのパフォーマンスを予定してます。


S そしてもう一人、ジャマイカからのアーティスBarrington Levy(バーリントン・リーヴィ)は自分のオリジナルバンドでのパフォーマンスになります。80年代から歌っていて、特に90年代・2000年代のレゲエシーンにおいて欠かせない存在です。
T とにかく上手いレゲエシンガーですね。みんな聴いたら「あぁ、いいなぁ〜」って心を持って行かれるはず。
S そうだね。知らない人でも持っていかれると思う。あと、Barrington Levyはなんせヒット曲が多いです。
T みんなが知っている曲のカバーも多いしね。とにかくBarrington Levyは、俺らが感じてきている「おぉ、ヤバいな」と思う一人なんですけど、それをみんなにも体感して欲しい。

――ジャマイカからの来日アーティストだけでも、かなり豪華ですよね。
S これほど集まるのは、日本では過去20年以上、そしてこの先10年はないと思うんですよ。しかもフルバンドが2つも来るっていうのは。
――Mighty Crownだからこそ、というのを感じますね。
S そうですね。本当にいろんな意味でいいものを残したいっていう勝負をしているので、「これは誰もできないんじゃないかな、日本では」っていうのを、やっぱみんなに見せたい。海の上で、野外で……、結構すごいと思うんですよね。
――先ほど、どんな人でも楽しめるとありましたが、「レゲエは詳しくないけど音楽は好き」くらいの方でも大丈夫でしょうか。
S ほんとそれぐらいでも大丈夫です。先日、「レゲエは全然知らないけど、これは絶対に乗る!」と親子でクルーズを予約してくれた方と話す機会がありました。バーでたまたま会って「どの曲を聴いておけばいいですか?」という話になったので、一緒にスマホで選曲し、プレイリストを組んであげました。「クルーズに向けてレゲエを聴き始めてみようかな」って方もいますね。
■一緒にシーンを共にしてきた戦友達! 日本人アーティストについて
――出演される日本人アーティストについても教えてください。
S ここは自分達と一緒に共にやってきた……
T 戦友ですね。音の仲間たちというか、一緒にシーンを共にしてきた仲間ですね。
――クルーズ船においては、船友ですね。
S そうだね、戦うわけじゃなく楽しく(笑)



T あと、レゲエ以外のアーティストも出演します。CRAZY KEN BANDの横山剣、MONGOL 800のKIYOSAKU(キヨサク)……。このあたりは横浜の先輩だったり、ロックフェスだったり、音楽を一緒にやってきたつながりがある方を呼んでいます。実は、結構選ぶのは大変でした。どうしても限りがあるので。ただ、今回のラインナップはいいメンバーだと思っています。
――あと、ラッパーのRhymester(ライムスター)とANARCHY(アナーキー)もいますね。
S ANARCHYに関してもジャンルは違うんですけど、友達というか、後輩っていうか、仲間というか。このクルーズが発表された時に、「こんなヤバイいのないじゃないですか! なんとか俺乗りたい」って、猛アピール(笑)。そして追加発表されたRhymesterは何度も共演した事のあるキングオブステージ。どんなライブでも盛り上げるプロ中のプロですね!
T そうだね、猛烈なオファーだったね。ヒップホップ勢はほかもすごくて、「俺を絶対に乗せたほうが良いっすよ」とか「乗りますよ、俺は何がなんでも」とか。
――司会にもヒップホップからZeebra(ジブラ)が登場します。
S アーティストのバンドショートの司会を任したいなと。Zeebraは華があるし、20年以上の知り合いだし、友達だし。まぁ電話して誘った瞬間に「もう本当、サイモンからいつ電話かかってくるのかって……。なんで電話してこねえんだよって、待ってたよ!」みたいな感じで、ぶち上がっていましたね(笑)。すごく協力してくれるんですよね。いろいろな人を繋いでくれるし、宣伝も積極的にしてくれるし。
――逆オファーがすごいですね。
S やっぱりレゲエとかヒップホップの人達は敏感ですね。出演のオファーをしていない若手達がクルーズの申し込みをしていてくれていたり、名前は出せないですけど大物アーティストから「一番良い部屋を予約したい」と電話がかかってきたり。
T 熱いなと思いますね。ジャンルを超えて、ここに目をつけて。出演とか関係なく、アーティストの人たちも「みんなで行こうぜ」みたいな感じで、普通に遊びにきてくれる流れがありますね。
――出演者のリストにはないけどステージにいる、みたいなのはありそうですね。
S そういうのは結構いるんじゃないですか。「あれ!?」みたいな(笑)。





■世界トップレベルのDJスキルを体感! クラブスタイルでパーティーを楽しもう
―― 海外からのDJについてはどうですか? WEB CRUISE読者に、その魅力を教えてください。
S たとえば、STONE LOVEのRORY(ローリー)はジャマイカから。90年代のサウンドのスタイルというか、ジャマイカのいわゆるDJスタイルを変えた人です。わかりやすく言うと、たとえばDRAKE(ドレイク)やDJ Khaled(キャレド)など、世界のスーパースター達が「俺は本当にこの人に影響を受けた」というくらいのレゲエのセレクターなんです(※3)。
あと、Bobby Konders(ボビー・コンダース)はMASSIVE Bというサウンドで、もう30年ほど活動しています。ニューヨークの「HOT 97」という大きなラジオ局で番組も持っていて、ダンスホールレゲエをずっとプッシュし続けていますね。
あと、DJ Puffy(パフィー)はオールラウンドプレイヤー。Red Bullが主催するDJの世界大会「Red Bull 3Style」で優勝した世界チャンピオンです。オールジャンルで何でもプレイできます。パーティー担当ですね。
他にも沢山いるのですが全員解説すると大変なことになるので、あとは公式サイトのラインナップをご覧ください。
(※3)ジャマイカをはじめとするレゲエ・ダンスホール業界では、クラブなどで曲をミックスプレイする、いわゆるDJのことをセレクターと呼んでいる。そして、それをチーム(クルー)で行っているグループのことをサウンドと呼ぶ。


