高3娘と両親で南を目指す飛鳥Ⅱでの10日間。
九州・沖縄・宮古島へのクルーズは
「大人の階段」の第一歩

上陸観光の各場面でもファミリークルーズの良さを実感できた。 油津では寄港地観光ツアー「ガイドと巡る! たっぷり飫肥城まち歩き(午前)」に参加。バス25分ほどで着く飫肥藩・伊東氏5 万1千石の城下町で、武家屋敷の豫章館や城址を歩いた。 歴史物は家族が退屈するかもという心配をよそに、娘は「歴史資料館の『刀を持ってみよう』という展示が面白かった」と言い、妻は「実は観光よりものんびり派だけど、ほどよい時間で要所を案内してくれて楽しめた」そう。 家族のためのツアー選びも迷いどころだが、結果的には大成功。のんびり派のわが家には、歴史や見どころを要領よく教えてもらえるのが良かったようだ。

油津ではガイドとめぐる半日の「飫肥城まち歩き」に参加。解説あってこその楽しさに家族も満足した様子
CRUISE GALLERY
油津ではガイドとめぐる半日の「飫肥城まち歩き」に参加。解説あってこその楽しさに家族も満足した様子

そして5日目の宮古島は今航のハイライト。透き通るような水色からエメラルド色、深い紺色までのグラデーションを描く海。それが何よりもの魅力に違いない。 全行程を通して概ね天候に恵まれて、特に宮古島では絶好の晴天だった。横浜はまだ時折肌寒かったが、4日目の昨日になって「今日から急に夏になったね」と妻が言い、船内放送ではクルーが夏服に変わったと告げていた。 居ながらにして季節の違う場所へ行くのもクルーズらしさ。それを家族に気づいてもらえたのはうれしい。僕が撮影に忙しい間にも、ふたりは当直航海士のアナウンスを聞きつけて「船と並んで泳ぐイルカも見た!」そうだし、連れてきて良かったと改めて思う。 宮古島は案外広いので自力でレンタカーを借りて正解だった。ただし平良のターミナル内は乗り入れ不可で、業者と路上で落ち合うしかない点だけはご注意を。

今航の寄港地で最も楽しみだった宮古島。与那覇前浜は海外の名だたる南国リゾートにも引けを取らない美しさで、家族全員が気に入った
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今航の寄港地で最も楽しみだった宮古島。与那覇前浜は海外の名だたる南国リゾートにも引けを取らない美しさで、家族全員が気に入った
宮古島ではレンタカーでビーチや見どころをめぐった。水色美しい海が常に見えていて気分も上がる
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宮古島ではレンタカーでビーチや見どころをめぐった。水色美しい海が常に見えていて気分も上がる
宮古島から橋を渡った来間島(くりまじま)の「NAMIMA」。おしゃれなオリジナルTシャツやポーチ、トートバッグで人気が高い。隣接する雑貨店「hakoniwa kurima」もぜひ

また、翌日の沖縄本島・那覇では、船側が用意した連絡バスで国際通りまで行き、市内を歩いた。有名観光地ゆえに土産物屋も充実著しく、妻も娘も楽しんでいた。数日の休みとはいえ職場や学校に無理を言ってきたので、土産もいつもよりずいぶん多め。 第一牧志公設市場は新築されても中身は変わらず、沖縄らしいローカル感が保たれていた。1階の生鮮市場から、市場のおばちゃんが舟盛りをむき出しで持ってエスカレーターで2階に上がるなんていう、およそ都会のフードコートでは見られない光景も、ふたりにとっては面白かったようだ。

金城町石畳道は那覇・首里城の裏手
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金城町石畳道は那覇・首里城の裏手
首里城の丘から城郭を望む。2019年の火災で正殿は復元中だが、その現場も含めて見学できる
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首里城の丘から城郭を望む。2019年の火災で正殿は復元中だが、その現場も含めて見学できる
壺屋焼の窯元が連なるやちむん通りで。老舗・育陶園が営む「nan*ne」では、愛らしい器がおすすめ。
「nan*ne」では、金・土曜限定の沖縄そばもおすすめ
第一牧志公設市場近くの路地奥に佇むコーヒースタンド「Parasol」でひと休み
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