高3娘と両親で南を目指す飛鳥Ⅱでの10日間。
九州・沖縄・宮古島へのクルーズは
「大人の階段」の第一歩
家族それぞれの趣味に合わせて
自由に過ごせるのも船の良さ
常に同じ船上にいながらも、各自が自由に過ごせる点もファミリークルーズの良さだった。娘は仮にも受験生で、「GW中は1日15時間勉強するように」と塾に言われているところを連れ出した。それゆえ初日からブックカフェを思わせるイー・スクエアに居場所を定め、「USB電源も飲み物もあってポイント高い」と、多くの時間をこの場所で過ごしていた。
教室は時計作りに妻子で参加、妻は他にバルーンアートやストレッチなども。濃いお酒が好きな僕は焼酎・泡盛を楽しむ会へ。船上は概して催し物が多く、各自が好き好きに行動をしていても同じ旅路を維持できるのが面白い。
経験が今すぐ生きるとは言わないけれど、例えば大人になってからのいつの日か、フォーマルの場に誘われても「ああ、飛鳥・で体験したあれね」と、物怖じせずに行けるはず。そんな意味でもファミリークルーズは、子どもの未来の糧になるはずだ。
【ファミリークルーズ 家族の感想】
家族で過ごせた貴重な10日間
妻・美紀子
最も良かったのは、家族で過ごす時間がたっぷり取れたことかもしれません。娘もほどなく大学生で、家族旅行を面倒臭がる年頃です。事実、普段の温泉旅行も最近は「え~、行かな~い」。クルーズの旅ならそんな高校生でも釣れる(笑)と知りました。
事前の買い物では子供のフォーマル・インフォーマルをどんな路線にすべきか迷いました。どこまで華やかにすべきかだけでなく、母親目線としてはどう選べば「その後も着られる服」を用意できるか、と。
乗船に必要なものを家族であれこれ相談できたのも良かったし、10日の長旅に必要なものを自分で決めてパッキングする経験なども、娘には大切だったと思います。乗船中の服装は本人の好みを無視できない年齢でもあるし、その点は尊重したいと思いました。
私自身は2度目のクルーズで、初乗船は飛鳥・のワンナイトでした。今回の10日間は1泊とは時間の使い方も違うだけに、船旅を満喫する方法を自分なりに考えて過ごしました。もともと旅先では無理なく、活動的にし過ぎず、のんびり過ごすタイプです。11デッキのパームコートでお茶したり、普段は機会の少ないピアノの生演奏に耳を傾けたり、少し運動したいなと思って7デッキの外周を歩いて見渡す限りの海の上を体感したり、という時間が好きでした。
船上でも上陸観光でも、娘にとっては特に「ふだんやらない新たなチャンネル」を開くことに繋がる点が、長い目で見て有意義なのだと思います。
ゴールデンウィーク 九州・沖縄クルーズ
日程:2023年4月28日(金)~5月7日(日)
コース:横浜~油津~平良(宮古島)~ 那覇~鹿児島~横浜
船名:飛鳥・(郵船クルーズ)
総トン数:5万444トン 乗客定員:872人/乗組員数:490人
郵船クルーズ(飛鳥Ⅱ)公式サイト