新しいクルーズ時代が到来
飛鳥Ⅲ就航!

新しいクルーズ時代が到来 飛鳥Ⅲ就航!
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2025.07.10
2025年7月20日、ついに新造客船「飛鳥Ⅲ」が就航する。
これにより、飛鳥クルーズは史上初の2隻での運航となる。
5万トンサイズの船には6つのダイニングがあるほか、
「飛鳥Ⅱ」でも好評な露天風呂を設け、さらに客室は全室バルコニー付き。
真のラグジュアリー、それも日本人にフィットする心地よさとは……
飛鳥Ⅲは海を愛するわれわれに、そんな問いかけをしてくる。
構成=クルーズ編集部
洋上を航行する飛鳥Ⅲ。象徴的な二引のファンネルが目を引く。
船尾のシャープなフォルムが飛鳥Ⅱと見分けるポイントのひとつ

ドイツのマイヤー造船所で生まれた
和の心でもてなす新時代客船

 

何しろ、「初めて」尽くしだ。新造客船「飛鳥Ⅲ」が2025年7月にデビューすることで、飛鳥クルーズは運航34年目で初めて、「飛鳥Ⅱ」との2隻で運航する。飛鳥Ⅲはドイツのマイヤー造船所で建造した初の日本籍の客船であり、日本籍船初めて、LNG燃料など3種の燃料に対応したエンジンを搭載するエコシップでもある。

 

「飛鳥Ⅲによって、新しいクルーズ文化を創りたかったのです。それは何かというと、お客様の思いのままに、お客様の好みの過ごし方をできる船であるということ。ラグジュアリーな空間であり、心からリラックスできる場でもある。飛鳥Ⅲはそんな新造客船です」

 

飛鳥Ⅲの建造中、マイヤー造船所で遠藤弘之代表取締役社長(※取材当時)は、そう力強く語っていた。

 

パペンブルグにあるマイヤー造船所を出航し、エムス川を航行して外洋に出る飛鳥Ⅲ。ドイツから日本へ航行する間も、内部では仕上げ作業が行われていた
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パペンブルグにあるマイヤー造船所を出航し、エムス川を航行して外洋に出る飛鳥Ⅲ。ドイツから日本へ航行する間も、内部では仕上げ作業が行われていた
飛鳥Ⅲへ向かう乗組員たちは皆、心を引き締めていたことだろう
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飛鳥Ⅲへ向かう乗組員たちは皆、心を引き締めていたことだろう

就航に至るまで、内部では紆余曲折があったのは想像に難くない。ただ対外的には建造契約締結のときから、飛鳥Ⅲのコンセプトは非常にハッキリしていた。

 

飛鳥Ⅱと同程度の5万トン型客船ながら、客室数や乗客定員を減らし、よりゆったりとしたラグジュアリー船を目指すこと。全室バルコニー付きで、快適性の高い客室が備わっていること。和のおもてなしを基本にしながら、よりモダンでパーソナライズされたサービスを提供すること。

 

回航中は工事の仕上げのみならず、さまざまな機器の試験なども行われた
書家の故・矢萩春恵氏が揮毫した船名(写真左下)が、初航海を見守る

建造中も新たなニュースが届いた。そのひとつが客室「アスカバルコニー」が国際的なクルーズ船のインテリアコンテストで表彰されたこと。また船内に飾られる一流のアート作品の詳細や公募展で選ばれた作品の数々も公開された。

 

建造中も、そして就航後も、飛鳥Ⅲはぶれることがないだろう。その根底にあるのは、日本の伝統を受け継ぎ、日本の乗客が心地よく過ごせる船であること。

 

日本の新たなクルーズの1ページが、今から始まる。

 

6月2日、横浜港に初めてお見えした飛鳥Ⅲ。横浜港による放水艇による歓迎のほか、大勢の人が出迎え、その姿をカメラに収めていた
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6月2日、横浜港に初めてお見えした飛鳥Ⅲ。横浜港による放水艇による歓迎のほか、大勢の人が出迎え、その姿をカメラに収めていた
好みで選べる6つのダイニング

「クルーズには何を着ていけばいいのでしょうか」

 

いまだにクルーズに関して、多く寄せられる質問だ。けれども、飛鳥・の場合、その質問は不要だ。この船のドレスコードは「エレガントカジュアル」。エレガントなスタイルであれば、特にルールはない。むしろ自分らしいおしゃれを気兼ねなく楽しめる。

 

お気に入りの服をまとったら、さて今晩はどのレストランに行こうか、迷うのも飛鳥・の楽しみのひとつ。船内には初代・飛鳥から名が続くオールデイダイニング「フォーシーズン・ダイニングルーム」のほか、フランス料理、イタリア料理、割烹料理など、好みで選べる6つのレストランがあり、それぞれ違った雰囲気の空間で、厳選された食材を使った上質な一皿一皿が提供される。

 

ただし長いクルーズになると、時にはホッとしたい日もあるもの。そんなとき、丁寧な和食がいただけるのも、飛鳥Ⅲだからこそ。出汁のきいた味噌汁にふっくらと炊かれた白米を味わえば、飛鳥クルーズで受け継がれてきた和のおもてなしが舌で感じられるだろう。

 

(※掲載の施設写真はイメージ)

 

フォーシーズン・ダイニングルーム

 

初代・飛鳥から名を受け継ぐダイニングルームで、朝・昼・晩の料理が提供される。和食はもちろんのこと、日本で生まれた西洋料理がコースやアラカルトで楽しめる。

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ノブレス

 

伝統とモダンを融合させたフランス料理がいただけるシグネチャーレストラン。コースでもアラカルトでもオーダーできる。食材のハーモニーが楽しめる「貴族のパテ」はぜひ食べたい味。平松礼二氏の作品が美食空間に華を添える。

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アルマーレ

 

イタリア料理レストラン(有料)。本日の厳選食材がワゴンに乗って運ばれ、おすすめの調理法からチョイスできるのが新鮮だ。同じ食材も調理法を変えて二度三度と楽しめる。千住博氏の作品が目をひく。

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海彦

 

初代・飛鳥から伝統を受け継ぐ海彦(有料)。飛鳥・では有料の割烹料理店として、四季折々の食材を採り入れた品々を自分の好みに合わせてオーダーできる。欅の一枚板を使ったカウンターも見事。

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グリルレストラン パペンブルグ

 

造船所の街の名を冠したグリルレストラン。厳選された肉や魚介を焼き上げ、さまざまなスパイスで食べ比べができるスタイル。テラス席では、オープンデッキで炭火焼きされる様子が楽しめる。

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エムスガーデン

 

大海原を望める、眺望抜群のビュッフェレストラン。和食のほか、世界各国の料理が並び、日によってはテーマが設けられることも。夕食時には指定のビール、ワインなどがインクルーシブで提供されるのもうれしい。

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