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RCLとマイヤー・トゥルク、長期建造枠で基本契約を締結
ロイヤル・カリビアン・グループ(RCL)は23日、マイヤー・トゥルク造船所(フィンランド)と2036年まで建造枠を確保する長期基本契約に合意したことを明らかにした。その一環として、両社は2028年納期の「アイコン5」の発注を確定するとともに、さらに以前に設定していたオプション枠の「アイコン6」に加え、新たに「アイコン7」を追加した。
今回の約10年間の基本合意について、同社は「世界最大級かつ最先端のクルーズ船建造を専門とするマイヤー・トゥルクとの関係を強化し、『アイコン・クラス』を超える新たな革新的なクラス(シリーズ船)の実現に備えるもの」としている。
これまでにマイヤー・トゥルクで建造したアイコン・クラス(25万トン型)は「アイコン・オブ・ザ・シーズ」(2024年1月就航)と「スター・オブ・ザ・シーズ」(2025年8月就航)の2隻。第3船の「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」は2026年夏に就航、第4船の「アイコン4」(船名未定)は2027年に引き渡し予定。
「アイコン5」以降の建造については、RCLがオプションを行使し、資金調達などの通常条件を含む正式契約の締結が前提となる。
トゥルク造船所は、1990年代半ば以降RCL向けに25隻を新造。こうした大型クルーズ船の建造は、フィンランドにおける最大規模の産業プロジェクトであり、同造船所とそのサプライチェーンは約1万3000人を雇用し、年間で10億ユーロ以上の付加価値を同国にもたらしているとされる。また、フィンランドの海事クラスターは、エネルギーと環境技術開発の最前線にある。
フィンランドのペッテリ・オルポ首相は、「この新たな枠組み合意はフィンランドにとって素晴らしいニュース。ロイヤル・カリビアンとマイヤー・トゥルクの長年の協力関係は、引き続き国内経済に大きなプラスの影響を与え、雇用を創出し、わが国独自の海事エコシステムに活力を与える」と述べている。
写真提供:RCL
